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ページ更新時間:2010年12月13日(月) 18時36分
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■ 元法相、執行する死刑囚選んだ経緯語る
元法務大臣が執行する死刑囚を選んだ経緯を語りました。衆議院議員の鳩山邦夫元法務大臣が、連続幼女殺人事件で死刑が執行された宮崎勤元死刑囚について、「最も凶悪な事件の一つで、こんな奴を生かしておいてたまるかと思った」とJNNのカメラの前で明らかにしました。
「今だから言ってしまおうかね。最も凶悪な事犯の一つだと思うから、宮崎(勤元死刑囚)を執行すべきと思うが検討しろと。私から指示しました、実は」(鳩山邦夫元法相) こう切り出した元法務大臣の鳩山邦夫衆議院議員。これは、TBS系列で年末に放送予定の特別番組のインタビューで語ったものです。 「私が死刑の命令を下しました」(08年6月 鳩山邦夫法相【当時】) 鳩山元大臣は在任わずか1年の間に13人の死刑執行を決裁しましたが、このうち、宮崎勤元死刑囚の死刑が執行された経緯について語りました。 「本当は時系列的にベルトコンベアが正しいんだと私は思うんだけど、やはり、大変凶悪な事件と私なりに記憶しているから、よく調べてくれと。おそらくひと月くらい前でしょうね。死刑執行する」(鳩山邦夫元法相) 法律では死刑は確定してから6か月以内に法務大臣が決裁し、執行するものと定められていますが、実際に執行されるのは確定から平均でおよそ6年後。100人を超える死刑囚からどのように選ばれるのかなどは一切、明らかにされておらず、法務大臣経験者が決裁のいきさつを明らかにするのはきわめて異例です。 「(執行の)2週間前ぐらい前に私への説明資料は出来上がっていたと思う。読んでて・・・怒りに震えてきますよ。これは執行しなくちゃならんと思いますよ、正直言って。こんな奴を生かしておいてたまるかと思いますよ。正直思いますよ、それは。そう思わなければ死刑執行命令はできないんですよ」(鳩山邦夫元法相) この発言について、専門家は問題点をこう指摘します。 「政治家的な自分の感性で勝手に一つの事件を選び出すこと自体、何の理由も、何の合理性も、何の権限もないこと。今は裁判員裁判の時代ですから、市民自身が必死の覚悟で死刑を言い渡さなければならないという重たい思いの中で選択をする時代になっているのに、他方で政治家である法務大臣がこのような軽い発言をして、死刑を取り扱うこと自体、およそ是認できるものではない」(甲南大学法科大学院 渡辺修教授) 裁判員制度の導入で死刑判決が他人事ではない時代。鳩山元大臣の発言は改めて波紋をひろげそうです。(13日18:00)
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