ことし7月、東京・池袋の東武百貨店の壁に穴が開けられ、腕時計およそ70点、1600万円余りが盗まれた事件で、逮捕された「爆窃団」のメンバーとみられる中国人の男3人は、事件の1か月前に日本に入国し、入念に下見をしたうえで犯行に及んだ疑いがあることが警視庁への取材で分かりました。
この事件は、ことし7月、東京・池袋の東武百貨店の時計売り場のショーケースから腕時計71点、1600万円余りが盗まれたもので、警視庁は、中国人で貿易業を名乗る、曾何泳容疑者(53)ら中国人の男3人を盗みなどの疑いで逮捕しました。売り場に近い壁に外側から穴が開けられ、油圧ジャッキやのこぎりが残されていた手口などから、警視庁は、曾容疑者らが香港などを拠点とする窃盗グループ「爆窃団」のメンバーとみています。警視庁の調べによりますと、曾容疑者らは、事件の1か月前のことし6月上旬に香港から航空機で日本に入国し、事件翌日の7月2日には香港に出国していたということです。また、事件の数日前に、現場の時計店をたびたび訪れる様子が防犯カメラの映像に残されていたということで、警視庁は、日本に滞在中の1か月の間に入念に下見をしたうえで犯行に及んだ疑いがあるとみて、詳しく調べています。調べに対し、曾容疑者ら2人は容疑を否認し、1人は一部認めているということです。