佳菜子、「銅」の次は世界選手権切符…フィギュア

　【北京（中国）１２日】フィギュアスケートＧＰファイナル初出場で女子銅メダルを獲得した村上佳菜子（１６）＝中京大中京高＝が、来年３月２１日開幕の世界選手権（東京・代々木第一体育館）代表入りへ意欲を見せた。１２日は首都体育館で上位入賞選手のエキシビションに出演した。また、村上が来年１月３０日開幕の冬季アジア大会（カザフスタン）の代表候補に浮上したことも分かった。

　笑顔の表彰台から一夜明けても、村上は元気いっぱいだった。表彰式では間違えて男子のメダルを渡されたというが、その後に交換して事なきを得た。前夜は宿舎の日本料理店で鉄板焼きなどを食べて打ち上げしたという。「初めてのファイナルでメダルをもらって、うれしかったです」と初々しく喜んだ。

　夢に一歩近づいた。世界選手権代表の選考では全日本選手権（２４〜２６日、長野）の成績が最重要視されるが、日本連盟の伊東秀仁フィギュア委員長は「今回のメダルが選考で大きなアドバンテージとなる」と明言。村上も「出られるなら出たい。全日本頑張ります」と初の大舞台へ瞳を輝かせた。

　さらに関係者は「村上は冬季アジア大会に出場する可能性もある」と示唆した。４年に１度開かれる冬季アジアの代表も全日本終了時に日本連盟強化部が決定する予定。４年後のソチ五輪を目指す村上にとって、五輪規模の総合国際大会を経験できる貴重なチャンスとなりそうだ。

　全日本では所属クラブと高校の先輩で姉と慕う浅田真央（２０）＝中京大＝も代表切符をかけたライバルだ。「お互い、いい演技ができればいいなと思います」と村上。シーズン後半ではプログラムの冒頭で、より基礎点の高い３回転フリップ―３回転トーループに挑む可能性もある。「いい演技をしたら結果がついてくる」とパワー全開で初の大舞台切符をもぎ取る。

　◆世界選手権の代表争い　男女の出場枠は各３。日本連盟の規定では全日本選手権の上位３位以内を最優先事項とし、ＧＰシリーズや世界ランキングも加味して総合的に判断する。女子はファイナルで日本人最上位メダリストとなった村上が前進し、安藤、鈴木、真央が追う形。ファイナル出場を逃した真央も世界ランク６位で日本勢の上位３人（ほかに鈴木２位、安藤４位）に入っており、全日本で表彰台に上がれば代表入りは確実だ。男子はファイナル銀メダルの織田を筆頭に高橋、小塚の３人が有力。

　

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