大舞台で新たな成長刻む＝16歳村上、自己ベストで表彰台−フィギュアGPF

　1年前はジュニアのファイナルで優勝。シニアのGPシリーズに初出場したのは2カ月前だった。浅田真央、金妍児（韓国）に並ぶシニア転向1年目でのファイナル制覇に届かなかったとはいえ、3位で表彰台。16歳の村上がまた一つ、大きな成長を刻んだ。
　スピード感たっぷりに演じたフリーの「怪傑ゾロ」。不安のある3回転フリップが1回転になった。しかし、コンビネーションにできなかった2回転を、後半の3回転フリップに付け足すなど落ち着いていた。フリーは2位で、GP初優勝したスケートアメリカでマークした自己ベストを7点近く更新。「一つ失敗はアメリカと同じだったので、7点も（多く）出てびっくり」と笑った。
　2位のコストナーと0．01点差。「ちょっと悔しいけど、一つ失敗しているので当たり前かな」。ただ、重圧に負けて3度も転んだNHK杯が遠い昔のようで、「すごく成長していると思います」。山田満知子コーチも「課題はあるが、コーチ、選手ともども少しずつアップしている」と目を細めた。
　普段は友人と「恋バナ（話）」に花を咲かす高校1年生への注目は、さらに高まりそう。「重圧はないが、期待に応えられるように、練習して試合で一番いい演技をしたい」。全日本選手権も楽しみになった。　

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