＜フィギュア＞織田、転倒響き優勝ならず　「悔しい」連発

　最終滑走者にのしかかるプレッシャーに、またしても耐え切れなかった。２度転倒するなどミスが相次いだＳＰ首位の織田。チャンに逆転を許し、つかみかけた日本男子初のＧＰファイナル優勝を逃してしまった。

　冒頭の４回転ジャンプは、４回転−３回転のコンビネーションを予定していたが、４回転で転倒。この後の単発３回転を連続ジャンプに変更し、立て直したかに見えたが、最後のジャンプとなったダブルアクセルで再び転んだうえ、終盤のステップでもレベル１と判定されてしまった。

　直前に演技したチャンが、フリーで世界歴代２位となる１７４．１６点をたたき出した。「チャンがいい演技をするのは分かっていた。それを超えるための練習もしてきたのに、プレッシャーに負けた」と織田。今季出場したＧＰ２試合も、ともにＳＰでトップに立ちながらフリーで逆転を喫していただけに、今季３度目の最終滑走に期するものはあったはず。

　にもかかわらず同じ轍（てつ）を踏み、織田は「（これまでのように）崩れずに演技することを心掛けたが、まだまだ実力が足りない」と認めざるを得なかった。この日何度も口にした「悔しい」という思いは、世界選手権（来年３月、東京）の出場切符が懸かる全日本選手権（競技は２４日から、長野市）でぶつけるつもりだ。【芳賀竜也】

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