広島市の秋葉忠利市長は10日の市議会本会議で、招致を検討している2020年夏季五輪について「現時点では計画案の内容が十分に伝わっていない」との認識を示し、招致するかどうかの決断を来年に先送りする方針を正式表明した。秋葉市長は当初、年内に決断する考えを示していた。
一般質問に答弁した秋葉市長は「丁寧に説明する機会をより多く設ける必要がある。方針の決定時期を延ばしても支障がないことを、日本オリンピック委員会(JOC)に確認した」と説明した。
決断の期限に関し、秋葉市長は「市民の賛同やJOCの選考日程、世界的な動きなどを視野に入れ、総合的に判断したい」と述べ、具体的な時期は示さなかった。一方、収入として1千億円近い寄付金を見込む開催基本計画案に言及し「十分に実現可能だ」とあらためて強調した。
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