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「SPACE BATTLESHIP ヤマト」山崎貴監督
■無謀ともいえる企画 CG初めから勉強し直す
公開中のSF大作「SPACE BATTLESHIP ヤマト」は、「ALWAYS 三丁目の夕日」(平成17年)などで高い評価を得た山崎貴監督(46)の意欲作だ。
アニメの金字塔「宇宙戦艦ヤマト」を実写映画化するという、無謀ともいえる企画にあえて挑んだ山崎監督。打診があったとき、意外にも瞬時に腹を決めたという。
「実は当初、別の監督で準備が進んでいたが、とってもうらやましかった。ファンが多い作品で“劇薬”を扱うようなものだが、せっかくチャンスが回ってきたのだから、受けなければきっと後悔すると思った」
「スター・ウォーズ」(1977年)を見て特撮マンを志し、前作「BALLAD 名もなき恋のうた」(平成21年)まで、CG(コンピューターグラフィックス)と人間ドラマの融合に手腕を発揮。「これまでの技術の蓄積で、ようやく日本人が宇宙に行く映画が撮れる段階に来たという読みがあった」というが、現実は甘くなかった。
「ひどい目に遭った。例えば、ヤマトが岩を割って出てくるシーンは、今まで使っていたCGソフトでは作れない。珍品映画になっちゃう、とゾッとした。初めから勉強し直した」
この映画に、戦艦大和への思いを込めたかったという。「大和は期待されつつも、ほとんど活躍できずに撃沈された。第二次大戦当時の願いや悔しさといった感情をブレンドしようと心がけたんです」と話す。
「ハリウッド映画のレベルに達しているとは思わないが、この一歩が大事。これから経験値を増やしていければいいですね」(伊藤徳裕)