東京都足立区で4月、木造2階建てアパートが全焼し、住民の女性2人が死亡した火災で、警視庁捜査1課は3日、当時の住民で元配管工、平良誠悟容疑者(36)=埼玉県加須市久下=を殺人と現住建造物等放火容疑で逮捕した。「火は付けていない」と容疑を否認しているという。
逮捕容疑は、4月18日午前2時半ごろ、足立区西保木間1の「丸金荘」の1階物置に放火して計約160平方メートルを全焼。2階の無職、畠山明美さん(当時51歳)とその隣室の無職、飯島清子さん(同66歳)をそれぞれ全身やけどと急性一酸化炭素中毒で殺害したとしている。
平良容疑者は当時、アパート1階で1人暮らしをしていた。捜査1課は物置内に積まれていた古新聞に火を付けたとみている。周囲の防犯カメラの映像や聞き込み捜査から平良容疑者の関与が浮上したという。
アパートには計4世帯7人が居住。出火当時は6人がいたという。【山本太一、内橋寿明、小泉大士】
毎日新聞 2010年12月4日 東京朝刊