◇K−1ワールドGP決勝大会
優勝し喜びを爆発させるアリスター・オーフレイム=有明コロシアムで
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▽11日▽東京・有明コロシアム▽観衆=1万1835人
大本命の筋肉モンスター、アリスター・オーフレイム(30=オランダ)が悲願の初Vだ。1回戦でタイロン・スポーン(25=スリナム)に判定勝ちを収めると、準決勝でグーカン・サキ(27=トルコ)を1回KO。さらに、決勝ではピーター・アーツ(40=オランダ)を1回KOで葬った。日本のエース京太郎(24)は1回戦で、セーム・シュルト(37=オランダ)に3−0の判定で敗れた。
あっけない幕切れだった。この日、3試合目となる決勝戦、アリスターは準決勝で前人未到のV5を狙うシュルトと死闘を演じて勝ち上がってきたアーツを力でねじ伏せた。膝蹴りからパンチの連打で勝負あり。12年ぶりの4度目のVを狙ったアーツの野望を木っ端みじんに打ち砕いた。
優勝候補の大本命だったが、決して、圧勝ではなかった。1回戦のスポーン戦では連打を浴びて棒立ちになるシーンもあった。圧倒的な筋肉とパワーで押すスタイルの弱点が垣間見られた。しかし、スタミナは途切れることなく逆転の判定勝ち。準決勝のサキはミドルキックで沈めた。
もともとは総合格闘技の選手。UFCに次ぐアメリカの総合格闘技イベント「ストライク・フォース」の現ヘビー級チャンピオンでもある。打撃系格闘技最強を決めるK−1のベルトを合わせると、2冠を達成したことになる。一時期、ヒョードルが人類最強と言われたことがあるが、今や、アリスターが人類最強に最も近い男の一人だ。
「総合の世界王者がK−1王者になったのは、初めてのこと。そのことを誇りに思う。次は、DREAMのヘビー級王者のベルトがほしい。ダメージはない。ちょっと、腹が減ってる。スシでも食いたいな」とニヤリ。圧倒的なパワーで相手をなぎ倒すアリスターの時代は、当分、続くのだろうか。
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