【タイ】タイ字紙クルンテープトゥラキットなどによると、タイの「憲法記念日」の10日、バンコクのタマサート大学で「王室、憲法、民主主義」をテーマとする公開討論会が行われ、学生やタクシン元首相派の市民ら数百人が参加した。パネリストのタマサート大学、チュラロンコン大学といった名門国立大の講師らは「憲法が新しくなる度に王室の権限が増した」「王室の予算について、何にいくら使われたのか明らかにすべき」「王室の位置付けについて、日本の憲法を参考にすべきだ」など、タイ王室に関し踏み込んだ発言を行った。
タイでは2005年の下院選で議席の75%を占めたタクシン政権(2001―2006年)が翌2006年に軍事クーデターで追放され、以来、タクシン政権の低額医療制度やマイクロファイナンスなどで恩恵を受けた低所得者層、東北・北部などの地方住民がタクシン派、タクシン氏を反王室、腐敗政治家と批判する特権階級、バンコクの中間層が反タクシン派という大まかな色分けで、政治闘争が続いている。
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