チリ落盤:夜徹して救出 作業員次々生還 スピード加速

2010年10月13日 21時44分 更新:10月14日 1時43分

最年長の63歳で精神的な支えだったマリオ・ゴメスさん=2010年10月13日、AP
最年長の63歳で精神的な支えだったマリオ・ゴメスさん=2010年10月13日、AP

 【コピアポ國枝すみれ】チリ北部コピアポ郊外のサンホセ鉱山落盤事故で、地下約700メートルに閉じ込められた作業員33人の救出作業は夜を徹して続き、13日昼(日本時間14日未明)までに17人が無事救出された。早ければ13日夕(同14日午前)にも全員が地上に出られる見通しだ。

 マニャリク保健相は13日朝、8人目が救出された段階で会見し、「これまでに救出された作業員の健康状態は良好」と語った。救出カプセルも特に損傷はなく作業スピードは開始直後に比べ加速。ピニェラ大統領は会見で、13日夕(同14日午前)にも作業が完了するとの見通しを示した。

 救出された作業員は医師の問診の後、家族と対面。その後、ヘリコプターでコピアポの病院へ搬送され、2日間入院して経過を観察する。70日間という長期にわたり人が地下に閉じ込められ、救出が実現したケースは珍しい。チリの威信をかけた「国家プロジェクト」となった。

 これまでに救出された作業員の中には、最年少のジミー・サンチェスさん(19)や、最年長で精神的な支えだったマリオ・ゴメスさん(63)が含まれている。現場では、地下から作業員が引き上げられるたびに拍手と歓声に包まれた。

 12日深夜(同13日午前)に始まった救出作業は、24時間態勢で続けられている。長さ約620メートル、直径約70センチのトンネルに「フェニックス(不死鳥)」と名付けた救出カプセルを入れ、1人ずつゆっくりと地上に引き上げている。

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