Alice
November 21, 2009

健康食品・化粧品のねずみ講

テーマ:以前のブログから

(旧ブログ)


仕事を通して、1つのことに苦しめられている。化粧品・健康食品のねずみ講である。

未だによくもこんなに大勢の人が、と驚かされる。病院の薬と併用して、「これも使ってもいいですか?」と聞かれるのが、全く科学的根拠の無い健康食品で、しかもネットワークビジネスで名高いものである。未だにア○ウェイを買う人もいるから驚きだ。最近では、出回っている会社の名前は全て覚えてしまった。なぜダメなのかを説明しようと思えば、根本的にその洗脳をとかなければ始まらないだろう。なんでいまさらそんなものに引っかかるんだろう。それらは悪質だって、こんなに有名なのに。化粧品と健康食品なんて、ベタすぎるのに。

肌が見違えるほど綺麗になるんだから効果は本物だって?それは魔法の薬ステロイドが入っているからですよ。

ネットワークビジネス。なぜか私が知っているでっかいのは全てアメリカから来た会社である。私の都会にある家の近くにも、不気味なほど大きくて豪華な建物がある。社名だけが書いてある豪華なビルは、普段は閑散としていて人気が無いが、会議が行われるときは、派手なおばちゃんが集まってくる。社長はマーケティングのMBAとか持っていて、要は消費者心理を徹底的に勉強しているようだ。一般の食品の危険さを説いて、不安を募らせる健康食品販売は、典型的すぎると思うのだが、悲しいことに大勢(特に高齢者)が購入している。日本には年金をもらいすぎている裕福なお年寄りが多いため、その人たちをターゲットにお金を巻き上げているようだ。

実際に勧誘されたことも度々あるけれど、あまりにも胡散臭くて、なぜ買おうと思えるのかが不思議だった。そもそもただの化粧品を、カルトの勧誘みたいに熱心に勧誘されると、裏があるだろうと思えてくる。


本人は一切使わないけれど、儲かるので売っている人もいる。昇進すると、3年前は主婦だったのに、今は年収何億という状態にもなりえる。売り上げの良い人を、コンベンションで表彰して、みんなのやる気(売る気)を煽る。無知で純粋な人をターゲットに商売をする、という考えは昔からあるだろうけど、なんとかならないものか。そんなことで億単位のお金を稼いで楽しいのだろうか…。

そしてそれが人殺しをしていることもあるのを、知っているだろうか。

長年、病気の治療に大量のステロイドを使っていた人が、「ステロイドなんていけませんよ!毒ですよ!!すぐにやめて、この軟膏を使って御覧なさい。」といわれて、ステロイドをいきなりやめて、科学的根拠の全くない怪しい軟膏に切り替える。大量のステロイドを徐々に減らさずに急にやめると、急性副腎不全になって死亡する。その化粧品を使い始めたときは「好転反応」といって、しばらくは症状が悪化するようにみえるけれど、実はそれは体の毒素がでている時期なのですよ、などと言って売りつけられているものだから、変な症状が出てもしばらく家で耐えている。そうして、とんでもない状態になってから、私は救急外来でお目にかかるのである。しかも「ステロイドなんて毒を使っていたからこんな目に!」とさらに医療不信が募るのだ。本当に迷惑。

また、以前、介護士の女の子が話してくれた。その人には、同じく介護士の彼氏がいて、結婚の約束もしていた。2人の給料を合わせてもあまり良い額にはならないらしいが、慎ましくやっていこうね、と言っていた。ところが、彼氏がいきなりネットワークビジネス(しかもニュー○ェイズという典型的なやつ)にはまり、「もう介護士なんてやってらんねぇ!これで億を稼ぐんだ!」と言って、急遽仕事を辞め、ネットワークビジネスの店舗を構えた。
結果、その人はセールスの才能がなくて、全く儲からなかった。 しかし、せっかく介護士の資格をもっているのに、一度「楽に稼ぐ」という夢をみたためにもうもとの仕事には戻れないというのだ。彼女はその価値観のせいで、泣く泣く別れを決意した。

汗水流して真面目に働くのがばかばかしいという価値観。別にそれもありだけど、人の迷惑にならない方法でやってほしい。悲しくなってくる。

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コメント

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1 ■無題

ハワイも多いです。日本では勧誘されたことありませんでしたが この数カ月の間に何度か勧誘され驚いています。タイムリーだったのでコメントしちゃいました。

2 ■無題

こんにちは☆
私も昔、ア○ウェ○のパーティーとやらに知らずに連れていかれた事があります~。
会場はすごく豪華なマンションで、かなり儲かってる様でした。でも会員の方々の仲間意識がすごく強くて異様な集団でした。。
色々なイベントに誘われたり、サンプルをもらったりしたけれど、あの中にステロイドが入っていたりするんですか?
人の死にも関わるなんて…
恐ろしいですね!!

3 ■無題

チャンさん

アメリカのほうが多いって聞きます。私も日本では、医療職についてからはじめて関わりを持ちました。日本では家にいる人やお年寄りが引っかかっていることが多いです。

日本の友達(若い)で、大きな病気をした人が、病気をした瞬間にあらゆる方面からねずみ講の勧誘がきて、自分の周りにもこんなにあったのか!と驚いたらしいですよ。

4 ■無題

kuniさん

ア○ウェイのパーティに行かれたんですか。ちょっと社会勉強として興味があったりします(笑)私の母も連れて行かれたけど全く洗脳は受けなかったらしいですが、普段は財布の紐がかたい友達が、30万円の鍋を買っていて驚いたといっていました。

ア○ウェイはどうかわかりませんが、ニュ○ウェイズはステロイドが入っていると聞きます。ほんとに手を出さないほうがいいですよ。

5 ■無題

こんにちは、Aliceさん。
ネットワークビジネスについて、以前、私の周囲の狭いコミュニティでの出来事を書いたことがありますが、本当に迷惑ですね。たしかにアメリカの方がその手のビジネスが多いと思います。私もLAに住んでいる頃、ア○ウェイの会合に呼ばれたことがあります。自分のお客様だったので、行ってみて愕然としましたが。
この手のビジネスの面倒臭い所は、こういった感じで自分の友人、知り合い、果てまたお客さまだから、ネズミ講と分かったあと、断りづらいんですよね。私は誰であろうがハッキリと「興味がありません。こういうネットワークビジネスは申し訳ないですが、嫌いです」と答えるんですが、多くの特に日本人は断りきれず、仕方なく…から徐々に嵌っていくケースが多いんでしょうね。
でも、日本とアメリカを較べると、日本はまだ法律に守られている分、恵まれているように思います。
昨年夏から消費者契約法が更に改正され、一度断ったお客に再勧誘することは法律で禁じられているし、以前からクーリングオフの制度もある。
アメリカは買ったら最後。もちろん返品できると謳っている物もありますが、実際は泣き寝入り、民事裁判を起こしても対費用効果で考えると馬鹿馬鹿しくて泣き寝入り、ということも多いですからね…
そんなこんなでどんなネットワークビジネスも大概クロージング・テクニックは同じ。面倒臭いので深入りしないのが一番ですね(苦笑)

6 ■無題

blueさん

やっぱりアメリカのほうが多いんですか。私は医療系の職場になってみてはじめて見聞きするようになりました。また友達は、病気になってみたら、あらゆる方面から、キノコや布団や酢やクリームの類(どれも法外な値段)を売りつけに来て驚いたそうです。日本ではお年寄りが特にターゲットという気もしています。

お客様からのお誘いとは断りづらそうですね…。しかし、悪いとわかっていても仕方なくからはまってしまうこともあるんですか。怖いものです。

法律の方面からのお話、とても参考になりました。アメリカでは買ったら最後とは知りませんでした。日本でも、返そうと思ったらもう店舗がたたまれているとかなんだそうですね。

医療では、記事に書きましたが、まず洗脳をといて、医療不信をやめてもらわないと、こちらが何も出来ないので困ります。長年、西洋医学では治らない病気で苦しんでいる人は、つもり積もった医療不信をベースに、根拠の無い健康食品に走ったりするのでしょうが、余計に悪化してしまいます。こちらが関わりたくなくても関わらされていて、本当に迷惑です。


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