ゲルマン大和詩集

なあ

なんだったろな

覚えてるか

サイパン

アッツ

グアム

イオウ

オキナワ

まだ若かったよな

死ぬのなんて怖くなかった

お前らが愛した女も

もう婆さんだ

しわしわの婆さんだ

ここは何も変わらない

春になれば桜が咲く

歌ったな

同期の桜

この国はな平和だぞ

でも勇ましかったこの国は

誇り高かったこの国は

もう無いんだ

俺たちは何を守ったんだ

教えてくれよ

これで良かったのかい

なあ兄弟

俺はもうどうする事も出来ない

昭和天皇が死んだ時

乃木大将みたいに

殉死しときゃあ良かった

渋谷

新宿

池袋

もうあそこは日本じゃない

若い女を見た日にゃ

汚れなき神国日本なんて

夢のまた夢だ

何を守りたかったんだろな

最近はそうでもないけど

半世紀

俺らは犯罪者扱い

天皇陛下が来ないどころか

政治家だって来やしねえ

妙に気張って来るやつがいるけど

そんな奴は信じない

そうだろ

俺は貴様らの

肩を叩きに来てるんだ

この国が愛しくて愛しくて

貴様らが

命を捨てて

守ったこの国が

なんでだ

アメリカは敵だろ

今じゃ

この国の全てが

植民地だ

精神の奴隷だ

街なんて

悲しくて歩けない

中学生が

昔でいやあ女学生が

パンパンみてえな

事をする

下手すりゃ小学生もだ

ヤンなるねえ

でもな

こうして境内見てると

優しそうな女の子

真面目そうな男の子

青年か

ありゃ自衛隊だな

昔の俺たちみたいな顔して

参拝してくんだ

俺ももう長くない

後何回来れるか

なあ兄弟

南の島の花は

綺麗かい

俺ももうすぐそこに行く

生まれ変わったら

また日本軍に入ろう

また世界最強の

皇軍にしよう

七生報国だもんな

今日はいい天気だ

又な兄弟

元気でな

いつか

この国も又

晴れるからさ

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道の片隅

空しく歌ってる

黄色い猿が

世界で歌ってる

横では

自分の体を歌ってる

コートの中には

下着をまとうだけ

チャウシェスクの子供達

子供が石投げ

僕らを罵り走ってく

僕らは僕と

ジプシーなんだけど

国をなくした

さみしいエイリアン

その横

マッチを売ってる女子

ライター売ればいいのにな

マッチを買ったら

へし折った


童話は残酷教えたよ

涙を流せば

いいだろう

そいつで火を消しゃいいだろう

お腹が膨れた

黒人の子供が音楽聞いている

近くにおいでとつぶやいた

思いっきり腹蹴飛ばした

自殺をしようとする人に

早くしろよと歌うたい

イラクに届けと

大笑い

チベット仏教

壊滅を

アナーキーな俺は

中国国歌を大合唱

エイズ差別で詩を書き

戦争反対反対歌

いつでもそうさお前らは

偽善者なのに

愛歌い

夢もないのに

夢かがげ

空気に浸りたいだけで

なんかの政治の詩歌う

革命の詩歌えるか

きっとお前にゃ無理なのさ

そうなのさ

可哀想なもんみりゃ

誰だって同情する

誰だって愛ぐらい持ってる

何やってるか実は

詩書いてるつも英か

妊婦を中絶蹴り上げた

タイに児童買春か

もっと言ってやる

一ユーロだってユニセフに募金しねえ

さらに

ユニセフそのものが

黒人ホロコーストの隠れ蓑

消したいんだろ白人以外

あーいいさ

空いと平和と希望を歌え

大嫌いなジョンレノンの

イマジン通り

まさに正反対の世界さ

若っかった中年が

文化作ったらしいけど

その結果がこの世界か

いかれた歌ばっかだけど

自分を何様だと思ってるか

知らねえけど

歌

笑ながら

見下しながら作ってんだろ

その程度の詩しか書けないし

聞いてる奴らもその程度の

俺がの歌か

あーそーさ


暴力と憎しみから

作ってんのさ

それしか知らないし

後は反対にすればいい事だからね

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最悪のプレゼント

産まれて始めて

切れたんじゃないかな

一年で一番の楽しみが

憎しみに変わった

サンタを呪ったよ

壁に叩きつけた

泣き叫んだ

クリスマスプレゼントが

地球儀だった

オモチャが欲しかった

ファミコンが欲しかった

それっきりサンタさんは来なくなった

クリスマスなんて大嫌いだ

三十年間一人だった

少なくとも大人になってからは

恋人といつか一緒に

僕の夢だ

いつからかさ

龍馬にでも憧れたかな

世界の事ばかり考える

いつからかさ

もう死んだ

あのクソ親父の事ばかり考える

僕はさ

政治が大好きで

本が大好きで

いつか首相になるって

中学一年から思ってる

ケネディに憧れて

ずっとやってきた

それがなかったら

刑務所に入ってるか

腐れヤクザだよ

親父が何をした

殴っただけじゃないか

一族の恥だって

散々罵ったじゃないか

ホンジュラスに行った

大統領にあった

ケネディの本が

置いてあった

いろんな哲学書が置いてあった

いろんな家庭教師がついた

詩を教えてくれた先生もいた

短歌を書きだすと

短歌集が机の上に

八年いて２単位

金をドブに捨てた

誰のおかげだろ

あいつが

認めたくないけど

親父が僕を作った

あーそうさ

世界を救ってやる

始まりはあの地球儀だった

みんなに会えたのも

僕が今こうして誇らしげに

窓の外を見てるのも

全部お父さんのおかげだ

サンタはあれから来なかったけど

いつもサンタは一緒にいた

部屋に世界地図が貼ってある

赤線で毎日

第三次世界大戦の

戦略練ってる

もう終わったから

又地球儀を買ってくれよ

思い上がった僕を

けちょんけちょんに

けなしてよ

いつか連れてってくれるはずだった

ディズニーランドに行こうよ

クリスマスは大嫌いだ

どうせプレゼントは

地球儀だから

サンタクロースは大嫌いだ

殴ったり

煙草を押しつけたり

散々口汚く罵る

サンタクロースはお父さんなんでしょ

僕の全てのかけがえのない思いでは

全部貴方が作ってくれた

僕も子供が産まれたら

最初のプレゼントは地球儀にする

平和になった

実物大の地球技を

メリークリスマス

天国のお父さん

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