『発見!ヨーロッパが驚く「本当は感情豊かな日本」』
2010年12月11日14時00分
提供:ここヘンJAPAN
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ヨーロッパ人を自称される夫をもち、豊富な海外在住経験をもつデュラン れい子氏による日本論です。
題名と合致しており、一番面白かったのが、第1章「365日、毎日どこかで「祭り」がある国・ニッポン」で、それ以外の章はギリシャ危機の解説や、フランスの子ども手当や恵まれた休暇制度と、それと対比させた日本の子育て事情などの言及ですが、はっきり言って既にどこかで聞いたことのある話で、あまり興味はそそられませんでした。
ただし、上述のとおり、第1章は面白く、365日どこまでお祭りのある日本と、キリスト教の影響があまりに強すぎたために、キリスト教以前に存在した土着の宗教の行事はキリスト教に関係した特定の月日に、キリスト教関連という形でしか、「祭り」がなくなってしまったヨーロッパという対比をしております。
言われてみれば、至極当たり前のことですが、この観点は初めて拝見しました(もしかしたら、私が知らなかっただけで既に誰かが言及しているかもしれませんが)。著者は八百万も神がいるのだから、異なる日に開催されるお祭りが沢山あるのも当然という前提で話を進めていますが、単純にこういってしまってよいかは、多少考えなくてはならないと思います。
もしかすると、祭りは非日常のハレの日なので、それを盛り上げる者が必要であり、後に「的屋」と呼ばれるようになった人たちが開く夜店・出店、見せ物(猿楽)などが欠かせないものとなっていきました。
祭りが同じ日に開催されれば、こうした人達が稼げる機会は減り、職業としても成り立たず、また、評判の出し物を自分の村にも呼びたいとなれば、どうしても近隣で日程調整をするしかありません。もしかしたら、こうしたより現実的な理由が大きかったのかもしれません。
しかし、その一方で、柳田国男が指摘しているように、祭りで神社に幟が立つのは、今日ここで祭りが開催されていることを示して、近隣の神々に来てもらうためであるとすれば(柳田国男『日本の祭』)、近隣の神々が皆同じ日に祭りを行ってしまえば、互いに行き来することができなくなってしまうので、近隣の祭りは皆違う日にせざるを得なかったのかもしれません。そうであれば、単純に神々が多いから、開催される祭りも多く、結果として、毎日どこかで祭りがあると考えても、あながち的はずれではないかもしれません。
実際、日本人が祭りにかかける意気込みは並大抵でないものがあり、こればかりは端から見るだけでは、半分も面白さがわかりません。自分で参加してこその醍醐味ですが、それでも外国人をも熱狂させる魅力があり、その気になれば、日本中、場所を変えれば毎日どこでも見ることができる祭り。著者は阿波踊りを例にあげておりますが、実際、祭りの魅力を文章や言葉で表現しようとするのは野暮の極みで、こればかりは自分で見てもらい、体験してもらうしかないと思っております。
著者は、将来夫となる人に初めて日本を案内する時に、高層ビル等の先進的なものばかり案内していたところ、あまり興味を持ってもらえず、祭りを見せたとたんに、俄然食いついてきたという、ご自分の経験を基に第1章を書かれております。
まさに、広く知ってもらうべき経験で、日本人ビジネスマンとしか接したことがないために、「能面みたいな民族」という先入観を日本人に対して持っている欧米人に、日本に対するイメージを根本から変える力を持っている祭り、著者も述べておられますが、こうした日本を広く世界に紹介する必要があるというのは同感で、この本を読んで、早速知り合いの外国人を祭りに案内したくなりました。
・『発見!ヨーロッパが驚く「本当は感情豊かな日本」』 - 政治学に関係するものらしきもの(2010年12月3日)
・ここヘンJAPAN - 公式サイト
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題名と合致しており、一番面白かったのが、第1章「365日、毎日どこかで「祭り」がある国・ニッポン」で、それ以外の章はギリシャ危機の解説や、フランスの子ども手当や恵まれた休暇制度と、それと対比させた日本の子育て事情などの言及ですが、はっきり言って既にどこかで聞いたことのある話で、あまり興味はそそられませんでした。
ただし、上述のとおり、第1章は面白く、365日どこまでお祭りのある日本と、キリスト教の影響があまりに強すぎたために、キリスト教以前に存在した土着の宗教の行事はキリスト教に関係した特定の月日に、キリスト教関連という形でしか、「祭り」がなくなってしまったヨーロッパという対比をしております。
言われてみれば、至極当たり前のことですが、この観点は初めて拝見しました(もしかしたら、私が知らなかっただけで既に誰かが言及しているかもしれませんが)。著者は八百万も神がいるのだから、異なる日に開催されるお祭りが沢山あるのも当然という前提で話を進めていますが、単純にこういってしまってよいかは、多少考えなくてはならないと思います。
もしかすると、祭りは非日常のハレの日なので、それを盛り上げる者が必要であり、後に「的屋」と呼ばれるようになった人たちが開く夜店・出店、見せ物(猿楽)などが欠かせないものとなっていきました。
祭りが同じ日に開催されれば、こうした人達が稼げる機会は減り、職業としても成り立たず、また、評判の出し物を自分の村にも呼びたいとなれば、どうしても近隣で日程調整をするしかありません。もしかしたら、こうしたより現実的な理由が大きかったのかもしれません。
しかし、その一方で、柳田国男が指摘しているように、祭りで神社に幟が立つのは、今日ここで祭りが開催されていることを示して、近隣の神々に来てもらうためであるとすれば(柳田国男『日本の祭』)、近隣の神々が皆同じ日に祭りを行ってしまえば、互いに行き来することができなくなってしまうので、近隣の祭りは皆違う日にせざるを得なかったのかもしれません。そうであれば、単純に神々が多いから、開催される祭りも多く、結果として、毎日どこかで祭りがあると考えても、あながち的はずれではないかもしれません。
実際、日本人が祭りにかかける意気込みは並大抵でないものがあり、こればかりは端から見るだけでは、半分も面白さがわかりません。自分で参加してこその醍醐味ですが、それでも外国人をも熱狂させる魅力があり、その気になれば、日本中、場所を変えれば毎日どこでも見ることができる祭り。著者は阿波踊りを例にあげておりますが、実際、祭りの魅力を文章や言葉で表現しようとするのは野暮の極みで、こればかりは自分で見てもらい、体験してもらうしかないと思っております。
著者は、将来夫となる人に初めて日本を案内する時に、高層ビル等の先進的なものばかり案内していたところ、あまり興味を持ってもらえず、祭りを見せたとたんに、俄然食いついてきたという、ご自分の経験を基に第1章を書かれております。
まさに、広く知ってもらうべき経験で、日本人ビジネスマンとしか接したことがないために、「能面みたいな民族」という先入観を日本人に対して持っている欧米人に、日本に対するイメージを根本から変える力を持っている祭り、著者も述べておられますが、こうした日本を広く世界に紹介する必要があるというのは同感で、この本を読んで、早速知り合いの外国人を祭りに案内したくなりました。
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