(cache) 海老蔵暴行男・伊藤リオン容疑者逮捕！「殴ってしまったことは間違いありません」(スポーツ報知)

目黒署から移送される伊藤リオン容疑者

　歌舞伎俳優の市川海老蔵（３３）が顔などを殴られ重傷を負った事件で、警視庁は１０日午後９時前、傷害容疑で逮捕状を取っていた住居不詳、職業不詳の伊藤リオン容疑者（２６）を逮捕した。伊藤容疑者は先月２５日、東京・西麻布のカラオケバーで、海老蔵とともにいた元暴走族のリーダーの男性（２８）が、海老蔵に無理やり酒を飲まされていたことに腹を立て、海老蔵の顔面などを殴った疑い。中学時代は将来を嘱望されたサッカー選手だったが素行の悪さが問題となり、クビに。その後は元暴走族の一員となっていた。

　事件発生から１６日目。次世代の歌舞伎界を背負う海老蔵を、ほお骨が陥没骨折するまで殴り続け、重傷を負わせた伊藤容疑者が、ついに逮捕された。

　１０日午後８時前、関係者が捜査員に公衆電話で居場所を連絡。捜査員は、都内の路上で１人で立っている伊藤容疑者と接触した。その後、警視庁の本部庁舎に移動。容疑が固まったため、午後９時前、逮捕状が執行された。「殴ってしまったことは間違いありません。細かいことは後で、気持ちを整理して話します」と供述しているという。

　午後９時１１分、目黒署へ身柄を移送。周囲はやじ馬を含め、約１００人が集結し、騒然とした雰囲気となった。伊藤容疑者は、白の丸首シャツに黒の上着姿。シルバーのワゴンの後部座席で両わきを捜査員に挟まれて署内へ入った。

　一部で「ボブ・サップ似」とされていた通り、筋骨隆々。髪は短く刈られ、口ひげをたくわえていた。取材陣のフラッシュの嵐を浴びると、時折笑みを浮かべて周囲を見回すなど、尊大な態度が目についた。同署で取り調べを受け午後１０時５０分、本庁へと再び移送され、午後１１時８分に到着。１１日からは、同所で取り調べが行われる。

　関係者によると伊藤容疑者は、海老蔵が知人であるリーダーに乱暴な態度を取ったことがトラブルの発端と主張しているという。一方、海老蔵は、７日に行った記者会見で自らの暴行を改めて否定。殴った人間についても、事件直後の「介抱している時に『酔ったのはオマエのせいだ』と因縁をつけられ、いきなり後ろから色の黒い男に殴られた」から「複数人に殴られたと思う」と証言を変えるなど、事件に関しては不確かな部分がみられた。

　当事者である伊藤容疑者が逮捕されたことで、今までベールに包まれていた事件の全容が明らかになってくることは確実。果たして、自らが話す通り、海老蔵は“完全な被害者”なのだろうか。

　◆１８０センチ、東京Ｖ・Ｊｒ．ユース→暴走族　○…逮捕された伊藤容疑者は、米国人の父、日本人の母を持つ。１８０センチの長身で、中学時代の１９９６年から９９年はＪリーグ・東京ヴェルディのジュニアユースに所属し、東京都選抜に選ばれたことも。ユースへの昇格が決まっていたが、高校入学後、程なく素行不良が問題になり退団したという。高校も中退し、地元の暴走族のメンバーに名を連ねることに。その中でも「血の気が多くけんかがめっぽう強い」と評されていた。

　◆事件経過
▼１１月２５日午前５時頃　西麻布の雑居ビル外階段の１１階付近で海老蔵が元暴走族の男から暴行を受ける。
▼同７時頃　血まみれの状態で帰宅。
▼同７時半頃　母親に付き添われ都内の病院に搬送される。
▼２８日　海老蔵が警視庁目黒署に被害届を提出。
▼２９日　警視庁が傷害の容疑で伊藤リオン容疑者の逮捕状を取る。海老蔵が顔面整復手術を受ける。
▼１２月７日　海老蔵が退院し、会見を行う。
▼１２月１０日　伊藤容疑者を逮捕。