最新ニュース
死刑求刑の夫婦強殺で無罪判決~鹿児島地裁
去年、鹿児島市で高齢の夫婦が殺害された強盗殺人事件の裁判員裁判で、鹿児島地裁は10日、一貫して犯行を否認していた白浜政広被告(71)に対して無罪判決を言い渡した。「強盗目的ではなく、怨恨と疑う」などと指摘した。求刑は死刑だった。
この裁判は去年、鹿児島市の民家に強盗目的で侵入し、この家に住む蔵ノ下忠さん(当時91)と妻・ハツエさん(当時87)をスコップで殴って殺害したとして、白浜被告が強盗殺人などの罪に問われていたもの。「事件現場には一度たりとも行ったことはない」と無罪を主張している白浜被告が犯人かどうかが、最大の争点だった。
10日の判決公判で、鹿児島地裁・平島正道裁判長は、強盗目的とした検察側の主張に対し、白浜被告の指紋が見つかったとされる整理ダンスの中など容易に見つかる場所に現金が残されていたと指摘した。さらに、スコップで100回以上殴ったとされる殺害行為についても「強盗目的ではなく、怨恨と疑う」などと指摘。検察側の主張を退け、無罪判決を言い渡した。
【関連記事】
- 2010.12.11 03:29
- 夫婦強殺 犯行否認していた男性に無罪判決
- 2010.12.10 18:18
- 裁判員「中立公正な立場で判断」夫婦強殺
- 2010.12.10 17:51
- 死刑求刑で無罪判決 元裁判官が裁判を分析
- 2010.12.10 17:47
- 無罪判決の白浜被告「ぬれぎぬ晴らせた」
- 2010.12.10 15:36
- 白浜被告が会見「ぬれぎぬ晴らせうれしい」