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【衝撃事件の核心】“妹思い”の兄心?暴行エスカレートのワケは…神戸2少年死傷事件 (3/4ページ)
このニュースのトピックス:衝撃事件の核心
県警から折り返し釜谷さんの携帯電話に電話をかけたものの、1度は通話中。その後も電源が入っていないか圏外を知らせるアナウンスが流れるだけだったという。このため、県警が場所の特定や事態を把握できないまま、時間だけが過ぎていった。
約10分後。釜谷さんらは明石市内から東に約10キロ離れた松田被告の自宅近くにある小学校前の路上で降ろされた。約20人に囲まれ、とても逃げ切れる状況ではなかった。されるがまま殴る蹴るの壮絶なリンチ状態だったとみられる。
意識を失った2人を車内に押し込めた後、集団は散り散りに逃走。車内に残された2人に気づいた通行人の119番通報で保護されたのは、釜谷さんの最初の110番から約2時間後。釜谷さんは搬送先の病院で約10時間に死亡し、榊原さんは意識不明の重体となった。
「顔が真っ赤に腫れていた。これほどひどいのは見たことがない」−。釜谷さんらを見た捜査幹部が思わず顔をそむけるほどだったという。
妹への優しさ故に?
松田被告は両親と妹の4人家族。幼いころは妹と2人で通学する姿もよく見られ、近隣住民は妹思いの優しい兄との印象もあったようだ。一方で「幼いころから妹がいじめられると仕返しに出ることがあった」といい、妹のことになると激しい気性をあらわにする一面もあったという。