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読売テレビの情報番組「朝生ワイド す・またん!」(月~金曜・前5時20分)の本番中に、川田裕美アナウンサーに聞きました。
「川田さん、誰かがあなたに突然100万円くれるって言ったらどうする?」
「ひゃああああ、100万円なんて怖くてもらえません」
「じゃあ、いくらまでなら黙って受け取るの?」
「んー、30万円くらいかなあ」
受け取るんかい、川田!
話のきっかけは、先週公開された政治資金収支報告書でした。これによれば、去年の衆議院解散の日に、小沢一郎氏は、子飼いの候補者約90人に500万円ずつ配っています。その時小沢氏の秘書はこう言ったそうです。「何かの時にはヨロシク」
候補者に渡された金は、その前日に、小沢氏が陸山会に貸し付けたものです。陸山会から金を渡された候補者がこの流れを知れば当然「小沢さんにもらった」と思います。ただし、陸山会から小沢氏に全額返還されたのは、陸山会から候補者に金が渡った翌日。本当の金の出どころは別なのです。
昔、小沢氏は新生党という政党をつくって壊しました。この政党には巨額の政党助成金などが支給され、解党と同時にその残金は「改革フォーラム21」という小沢氏の政治団体に引き継がれました。陸山会から候補者に金が渡った翌日、小沢氏が支部長を務める民主党の地方組織を経由して、巨額の資金が「改革フォーラム21」から陸山会に移され、その金が即日小沢氏個人に渡ったのです。
資金を移す際に政党支部を経由しているのは、そうしないと法律に触れるからです。脱法行為ですが、違法ではありません。何でこんなことをしても罪にならないのか? 理由は単純です。だってこの法体系を作った当人が小沢氏ですから、どうすれば塀の中に落ちないか熟知しているんですね。大した政治家です。
報告書公表を伝える読売新聞朝刊には、小沢氏から金をもらった人が一覧になっていました。その人たちの言動を思いだすと「ああなるほど」と合点がいきます。誰しも金には弱いもんです。
良い子の皆さん! どこかのおじさんがお菓子や、お小遣いくれるからってついて行っちゃあ駄目です。そんなことをしたら政治家になっちゃいますよ。
ところで川田さんに30万円渡すと、いったいどんなことが起きるんでしょうか? 今度聞いて報告しますね。((株)大阪綜合研究所代表)
(2010年12月8日11時54分 スポーツ報知)
1956年4月11日、鳥取県・米子市生まれ。54歳。早大法学部卒。80年、読売テレビにアナウンサーとして入社。ニューヨーク駐在員、報道局解説委員長などを歴任し、今年9月末で退社。現在はフリーキャスター、芦屋大学客員教授、自身が設立したシンクタンク「大阪綜合研究所」代表。家族は妻と2男1女。