ここでは、ドイツで<ホント>に役に立つ、けどあんまり知られていない、単語の使い方を紹介していきます。これからドイツに行く方、
必読!!
さらに、こちらでMP3形式の生のドイツ語が聞けます。
>>>というわけでまずはダンケから
Danke(ダンケ ありがとう)
日本人は日常会話であまり感謝を口に出しませんが、ドイツではスーパーでお釣りをもらっても Danke といいます。
「どうも、どうも」というところは全部 Danke といっておきましょう。お母さんが牛乳をついでくれたとき、など家族の間でも使います。レストランで食事がでてきても何も言わないと、店員はすっごくふきげんになります。
要注意:食事などに呼ばれて「もういっぱいコーヒーはいかがですか?」と、聞かれて、ほしいの意味で Danke と言うと Nein, danke(いいえ結構です) に勘違いされて、何にももらえません。ほしいときは Bitte といって、完全にコーヒーをついでもらってからから Danke といいましょう。
おまけ:Dankeを強めるときは Danke schoen Danke sehr Vielen Dank などを使います。 Danke schoen は素直な感謝の気持ち、 Danke sehr はお店の人がよく言うかなあ、 Vielen Dank はちょっとかしこまった感じです。手紙以外ではあんまり使いません。皮肉で、吐き捨てるように Danke! ということもあります。
Bitte(ビッテ)
ドイツ語はビッテなしでは話せません。ビッテは英語の please とにているけれど、使い道がたくさんあります。人にものを頼むときなど、接続法(ドイツの敬語みたいなやつ。ややこしい)が分からない人はとにかく
Bitte,bitte といっておきましょう。文の真ん中あたり(どこでも結構です)に bitte を一度入れると、敬意がでて、非常にいい感じになります。
Koennen Sie mal bitte mir helfen? (ちょっと手伝ってくれませんか)
Sie の後に付いている mal がポイントです。これを入れると、「ちょっと」や「何々してくれる?」といったとっても口語的になります。
bitte と danke はよくセットで使われます。 bitte には「どうぞ」、と「どういたしまして」の両方の意味があるので、こちらが何かものをあげるとき、それを差し出しながら、まず bitte といいます。そして相手が danke といったらまた bitte といいましょう。
そういうわけで相手が danke といったら bitte 、 bitte といったら danke と即座に反応する練習をする事です。あまり数学的に考えてはいけません。
もし相手が Danke schoen と来たら、 Bitte schoen 、 Danke sehr といったら Bitte
sehr と返しましょう。
Tschuess!(チュス)
ドイツ語でさようならは Auf Wiedersehen と習いますが、実際はほとんどチュスといいます。よほどあらたまった場所でしか Auf Wiedersehen は使いません。子どもたちは別れるときにチュウースとのばして言います。大人でも、買い物をして帰るとき、ホテルをでるとき、電話を切るときチュスといいます。つまり Sie で呼ばなければならない人に対しても使えるわけです。だって発音しやすいもんね。もっと親しい間柄(たとえば友達、恋人)ときにはチュスィーともいいます。
要注意:このドイツ語講座ではあまり扱いたくないのですが、古典的なお年寄りの中には Auf Wiedersehen 一筋!の人もいるのでそういう人にチュスというと「最近の若者は!」とおこられます。また、ドイツ人はバイバイは使いません。
おまけ:そのほか別れの時に使う言葉を載せておきます。親しい仲でよく使うのは、相手が遊びに行くときに Viel Spa゜! ちょっと古めかしいですが、相手が旅行に行くときに Gute Reise! などを使います。ながく会わないときは Macht's gut! , Alles Gute! などがいいでしょう。
Schoen(シェーン)
日本語ですごい、やきれいに当たる言葉です。自分が感動していることを告げたいときは、まずはじめに
schoen と言いましょう。(何も言わないのが一番悪い。日本語のシェーンで通じます)使用例としては、花を見たときや、相手の家をほめるとき(schoenes Haus! 奥さんをほめるときは schoene
Frau )、プレゼントをもらって、中をあけてみたときなどです。また、相手が試験などに受かったことを告げたとき、この一言を言ってあげるととても喜ばれます。こういう場合は「それは良かったですね」、というような感じになります。同じようにして「今度海に遊びに行くんだ!」
などという人に対してもシェーンの一言で、楽しんできてね、うらやましいなあ、といった感情があらわせてべんり!
おまけ:もっとも「すっごい!」などのようにもっと大胆に言いたいときは(シェーンでは今の時代もうあまり迫力がでない) wunderbar, wundershoen, Wahnsinn, prima, klasse などを主に使います。これら大人がよく使い、子供の間では toll, geil(インテリの大人は禁句!), cool(英語)などがあります。
Du und Sie(ドゥーとズィー)
英語は相手のことは全部 you といえばいいけれどドイツ語は Du と Sie という二つの言い方があります。相手に失礼にならなければいいと考えれば全部 Sie でおしとおせばいいのですが、やっぱり子供に向かって、Sie を使うのは相当違和感があります。で、いろいろな例を示してみます。後はこの感覚をひたすら覚えるのみ。
先生が生徒に対して使う場合、親しい先生なら、高学年になってもずっと Du です。
生徒が先生に対して使う場合、4年生くらいまでは Du ですが、6年生頃からみんな Sie を使うようになります。ちなみに先生のことは 「(男なら)Herr(女なら)Frau 何々」と呼びます。
子供が知らない大人に対して Sie を使い始めるのもやっぱり6年生ぐらいからです。
コーテスさん(隣のおばあさん)が僕に対していうときはもちろん Du です。
コーテスさんが僕のお父さんに話すときは Sie です。注意しなければならないのは、コーテスさんが僕とお父さんの二人に対して話すとき Ihr(Duの複数)になること。
全然知らないドイツ人がいきなり僕に話しかけてくるときは Du です。
子供同士は初対面でも Du を使います。
大学生同士でも初めて対面したときから Du を使って問題ない(と思います)
何歳になっても友達同士なら Du です。あなたもドイツで友達ができたら、「ねえ、Duで話そうよ」といわれるときがきっとくるはずです。
このくらいでしょうか。つまり僕がいいたかったのは、ドイツにいくとき Sie しか覚えない人がいますが「やっぱり Du は必要だ!」です。
Na! und Ne?(ナーとネッ)
これらはドイツ語会話の教材にもなかなかでてこない言葉ですが、実はもっともよく使われます。
Ne?は不思議と日本語と全く同じで、文の最後にネッと上げ調子でつけると「ねえ、そうでしょう」と言う意味になります。また強制的に相手に自分の考えを押しつけるときなども、怖い顔をしてNeと迫るときがあります。Neは相手に自分の同意を求める最適の言葉です。特にそういう意味がなくても
Heute ist Sonntag, ne? (今日は日曜日だよな?)
などと文の調子を整えるとき時にも使います。
Naは「まあまあ」を表す言葉です。GutやJaの前につけて言うと..
Na gut!「まあ、いいだろう」
Na ja!「まあ、いいよ」もしくは「しょうがない、いいよ(ほんとはNeinと言いたいけれど)」
などの言い方があります。返事を濁したい日本人にぴったり!の言葉ですがあまり多用すると、相手はいい顔をしません。
Scheisse(シャイセ)
Scheisseはおそらく子供がドイツに行って、もっとも早く覚える言葉の一つでしょう。「くそ!」と訳されますが、それほど強い意味はなく(薄れてきたのか?)大人でも平気に使います。
もっともよく使う用法は、物事がうまくいかなくて残念で「ああ、くそ!」と言うときでしょう。mist「こんちくしょう!」(元の意味はScheisseと似て馬糞)などを付け加えたりもします。
また物や人に対して、とんでもない、ふざけているなどの怒りを表すことをあります。接頭語として、すべての名詞の前につけて、使えます(なんて便利なんだ)。僕の本にもでてきましたがScheisse
Lehrer!と言えば、「くそ先生」と先生をののしるために使います。またScheisse Arbeit!で「いやな仕事」を表します。
Egal(エガール)
Egalはどっちでもいいよと言う意味で、欧米人(ドイツ人?)はYesかNoをはっきり言うもんだ、と言う常識を覆す言葉です。Egalとさえ言っておけば、相手が好きなように選んでくれるので大変便利です。コーヒーがいいですかそれともお茶がいいですかと聞かれたときには丁寧に言えば
Mir ist es egal(私にとってはどちらでもいい。)
となります。
おまけ:前述のscheisseとくっつけてScheisse egal!という言い方があります。これは相手がどちらにしようか迷っているときなどに、「どっちだっていいさ。君が勝手に選んでくれ」と言う意味を表します(辞書には「まったくどうでもよい」とでていた)。僕はよく使いました。
要注意:ただしegalもNaと同様、多用すると「どっちなんだ?」とドイツ人をいらいらさせることになるので注意して下さい。