レスリングの天皇杯全日本選手権(21〜23日、東京・代々木第二体育館)に出場する女子63キロ級の山本聖子(30)=スポーツビズ=が10日、東京都内で練習を公開した。
結婚、出産を経て、五輪・世界王者の伊調馨(26)=綜合警備保障=が君臨する階級で昨年、3年ぶりに現役復帰した山本。昨年の全日本選手権は準決勝で伊調に逆転負けした後、12年ロンドン五輪への意欲を強め、ことし7月には、10代のころ指導を受けた金栄九氏(43)を韓国から専属監督に招いて“伊調対策”を練りに練ってきた。
「タックルに入る姿勢が、世界チャンピオンになったとき(4度目は03年)より低くなった」と山本が自負すれば、金監督も「1秒かかっていたタックルが、今は0・8秒で入れるようになった」と進化を証言。キッズレスリングを始めたという3歳の長男の応援をパワーに換え、「出るからには優勝を狙う」と、ママさんレスラーは9年ぶりの全日本制覇を誓った。 (武藤康弘)
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