初動対応の遅れ批判
北朝鮮の砲撃 日本独自の追加制裁を
衆参予算委で竹内、長沢氏
危機管理欠如の菅政権
公明新聞:2010年11月26日付
衆参両院の予算委員会は25日、北朝鮮による韓国砲撃など朝鮮半島情勢をテーマに集中審議を行い、公明党から竹内譲(衆院)、長沢広明(参院)の両氏が質問に立った。
竹内氏は、今回の砲撃について「朝鮮半島の平和と安定に対する重大な暴挙であり、断じて容認できない」と非難。その上で、菅直人首相への第一報が報道よりも遅れた点を挙げ、「安全保障上重大な事態にもかかわらず、首相より一般国民が早く情報を入手している状況は異常だ」とし、政府の危機管理能力の欠如を厳しく批判した。
また、ミサイル発射や哨戒艦沈没事件など北朝鮮をめぐる事件に触れ、「(北朝鮮は)核開発こそが狙いであり、いかに阻止していくかが重要だ」と指摘。国連安全保障理事会で、今回の砲撃事件や北朝鮮が公表したウラン濃縮施設の建設に対する非難と制裁の決議を採択するよう主張した。前原誠司外相は「国連でもそういう対応が必要だ」と答えた。
竹内氏が北朝鮮に対する日本独自の追加制裁の必要性を強調したのに対し、仙谷由人官房長官は、日米韓の連携を踏まえて「総合的に検討していきたい」と述べた。竹内氏は、拉致問題にも言及し、北朝鮮への送金や渡航の全面禁止を主張した。
さらに竹内氏は、今後、日本が標的になる可能性を指摘し、政府の対処方針をただした。仙谷官房長官は、調査分析体制を強化するため、予算や人員を大幅に増やす考えを示した。
一方、長沢氏は、北朝鮮の行動を非難するとともに、「日米韓の3カ国の枠組みが非常に重要だ」と指摘し、特に日韓両国のさらなる協力関係強化を主張した。
また、政府の初動対応に関し長沢氏は、首相が事件発生後初の記者会見で北朝鮮を非難する声明を出さなかったことに言及。「(他国と)極東の当事者である日本の声明とは次元が違う」と述べ、不十分な対応を批判した。菅首相は、記者会見が韓国が正式に発表する前だったとして、「事実関係を間違えて発表できない」と弁明した。
週間人気ランキング
(集計期間:12月4日~12月10日)
-
- 11年統一地方選 党予定候補(第9次公認)(2010年11月26日付)
-
- 11年統一地方選 党予定候補(第10次公認)(2010年12月3日付)
-
- 改正障害者自立支援法が成立(2010年12月8日付)
- 党障がい者福祉委員長 高木美智代衆院議員に聞く
「発達障害」を対象に明記
-
- 11年統一地方選 党予定候補(第3次公認)(2010年10月1日付)
-
- 11年統一地方選 党予定候補(第8次公認)(2010年11月19日付)
過去のニュースをお探しの方は、「キーワード」もしくは「日付」でお探しください。
2010年12月10日付