ホーム > 野球 > 第2の人生へプレーボール

“師”に誘われた指導者の道(オリックス・塩崎真内野手 37歳)

 “おー、どうや?”と師に誘われた夏に、塩崎の腹は固まった。まだ球宴前の今年7月。突然、岡田監督から監督室に呼ばれた。

 「うすうす、これは来たなと思いましたね」。ただの2軍行きの通告などではなく、重たい話が来ると。対面した指揮官は、塩崎にこう告げた。

 『オレがおる間に、選手だけやなく指導者も育ててくれて言われとるんや。オレは塩崎なら十分できると思てるんよ』

 コーチ就任の打診だった。ただそれは同時に野球人生最大の決断をも下さねばならなかった…。

 ちょうど塩崎も現役続行について考えを重ねていた時期だった。

 「来年もユニホームにこだわったとして、果たして納得いく結果が残せるかと。そこに、僕を客観的に見てくれている監督が、背中をポンと押してくれた。ぼやけていた目の前が開けましたね」

 入団した97年は、岡田監督がオリックス2軍でコーチ稼業を歩み始めていた。以来の間柄である師からの誘いに「相手が岡田監督なのは大きかった。ほとんどその場で“分かりました”と言いましたね」と振り返る。

 後半戦は2軍でプレーしながら、目指すべき指導者像を思い描いた。9月の引退試合で、ダルビッシュから右前打を放ち、14年間の現役生活を終えた。秋は背番号「31」から「86」へと変えて秋季キャンプへ。

 「選手は指導を受けると、絶対に分かりましたと言う。でも本当に分かったのかは、目を見て判断しないといけない」

 「僕のノックはまだ2、3割程度。あらゆる球筋を打てないと、レベルの高い選手は育てられない」。選んだ道に、迷いはない。

オリックス・退団選手

選手在籍球団年数年齢進路
菊地原毅広→オ(18)35広島移籍

清水章夫日→オ(13)35未定

山本省吾近→オ(10)32横浜移籍

大久保勝信(10)34球団関連業務

本柳和也(9)34未定

仁藤拓馬(4)22球団関連業務

レスター米→オ(2)31現役続行希望

土井健太(4)21巨人移籍

塩崎真(14)372軍守備走塁コーチ

カブレラ米→台→米→西→オ(10)39未定

セギノール米→オ→米→日→米→楽→オ(9)35現役続行希望

喜田剛神→広→オ(9)31横浜移籍

長田昌浩巨→オ(8)26未定

ラロッカ米→広→ヤ→オ(7)38現役続行希望

一輝(7)29横浜移籍

バイナム米→オ(1)30未定

大村直之近→ソ→オ(17)34現役続行希望

浜中治神→オ(14)32ヤクルト移籍

相川良太(12)33未定

Copyright(C) 2010 デイリースポーツ/神戸新聞社 All Rights Reserved.
ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。ご注意下さい。
当サイトは「Microsoft Internet Explorer 4.x」「Netscape Navigator/Communicator 6.x」以上を推奨しています
Email : dsmaster@daily.co.jp