大塚HDが東証上場で2160億円を調達、時価総額は1.33兆円
[東京 12日 ロイター] 大塚ホールディングス(東京都千代田区、証券コード4578)は12日、東京証券取引所から株式の新規上場を承認された。上場日は12月15日。想定発行価格2400円をベースにすると、時価総額は1兆3300億円、公募と売り出しで市場からの調達規模は計2160億円となる。
上場に伴い3867万8800株の新株発行と4132万1200株の自己株処分を公募で行う。公募8000万株のうち、国内は2330万株、海外は5670万株。このほかに1000万株の売り出しと、需要に応じて450万株のオーバーアロットメントによる売り出しを予定している。
ジョイント・グローバル・コーディネーターは、野村証券、モルガン・スタンレーMUFG証券、UBS証券。
所属部は公開価格決定後に決定する。仮条件決定日は11月25日、公開価格決定日は12月6日。
医薬品メーカーとしては、武田薬品工業(4502.T: 株価, ニュース, レポート)に次ぎ、アステラス製薬(4503.T: 株価, ニュース, レポート)や第一三共(4568.T: 株価, ニュース, レポート)に匹敵する規模となる。4月の第一生命保険(8750.T: 株価, ニュース, レポート)に続き、大型企業の上場となる。市場では、「成長性が見えにくいが時価総額が大きいのでファンドへの組み入れなど需給上の妙味はあろう」(大手証券トレーダー)との声が出ている。
大塚HDは公募により1920億円を調達し、医療関連事業でのパイプラインの充実、医薬部外品や機能性食品などのニュートラシューティカルズ関連事業における製品の拡充や販売体制の強化等に充当する。
大塚ホールディングスは、子会社116社、関連会社29社で構成されている。
1921年に創業者の大塚武三郎氏が徳島県鳴門に大塚製薬工業部(現在の大塚製薬工場)を設立。1946年には点滴注射薬の製造販売を開始し、医薬品事業に参入した。2008年7月には純粋持ち株会社として大塚ホールディングスが発足。「ポカリスエット」や医薬品を扱う大塚製薬(東京都千代田区)、「ボンカレー」や「クリスタルガイザー」の大塚食品(大阪市)などが中核企業となる。
2010年3月期の連結売上高は1兆0842億円(前年比13.4%増)、営業利益は984億円(同7.6%増)、当期利益は674億円(同43.2%増)。
*調達額の詳細について、第1段落と6段落に加筆しました。
(ロイターニュース 清水 律子 江本 恵美)
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