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尖閣諸島に石垣市議が上陸 海保が事情聴く
このニュースのトピックス:尖閣諸島問題
沖縄・尖閣諸島の行政管轄権を持つ沖縄県石垣市の市議2人が10日、尖閣諸島の南小島に上陸したことが政府関係者への取材で分かった。2人は漁船で同諸島に向かい、すでに南小島を離れたという。政府は諸島の所有者から土地の大部分を借りて上陸を禁じており、南小島も政府が借り上げている区域で、勝手に上陸すれば軽犯罪法違反にあたる。海上保安庁は2人が乗船している漁船を洋上で止め、事情を聴いている。
今年9月の中国漁船衝突事件を受けて、石垣市議会は10月、固定資産税の評価や生態系の把握などを目的に同諸島への上陸を全会一致で可決。政府に許可を求めていたが、返答がないため上陸を強行したとみられる。
尖閣諸島に向かったのは、石垣市議会の仲間均市議と箕底(みのそこ)用一市議。
ヘリコプターで2人に同行したテレビ局の放送によると、漁船は9日に石垣島を出航、同日夜に南小島の近くに到着。島には接岸せず、10日午前8時50分ごろ、2人が海に飛び込んで同島のかつお節工場跡地に上陸した。周辺に海保の巡視船などの姿はなかったという。
テレビ局の取材に対して箕底市議は「約40分間調査した。誰が何と言おうが、尖閣諸島に上陸して調査することは、中国がどうのこうのというのは関係ない」などと話した。
海上保安庁によると、尖閣諸島周辺は漁船が漁業をすることには問題はないが、漁業者以外の人間を乗船させていた場合、航行時に必要な安全設備の基準が漁船とは変わるため、船舶安全法違反に当たる可能性があるという。
仲間市議は平成15年にも尖閣諸島に上陸しており、第11管区海上保安本部(那覇市)に書類送検されている。