2010年12月9日 11時54分

他人にすり寄って生きる「傍傍族」が増加、社会の堕落招く要因に―中国メディア

7日、他人の財力や才能、権力などに頼って成功を手に入れようとする「傍傍族」が中国で増えているという。その結果、社会全体から創造性や独立性が失われていく危険性が。資料写真。(Record China)

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2010年12月7日、中国青年報は現在中国国内に増え続けている「傍傍族」に関するネット調査の結果を発表した。「傍」は中国語で「近寄る、そばによる」を意味する。このことから「傍傍族」は「財力や才能、権力など力のある者に寄りかかって便宜をはかってもらったり、自分の夢や希望をかなえたりしようとする者」を指す。

中国青年報社会調査センターがニュースサイトの民意中国網を通じて実施した意識調査では、2870人の回答者のうち56.9%が「傍傍族」について、「自分のまわりにもいる」と答えている。また11%の回答者が「非常に多くいる」、11.3%が「比較的少ないがいる」と答え、「まったくいない」はわずかに1.6%。回答者の内訳を見ると、いわゆる「80後(1980年代生まれ)」が48.6%を占めており、「70後(1970年代生まれ)」は32.4%だった。

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「他人の力を借りて自分の夢を実現したいか?」の問いには43.3%が「そう思う」と答え、26.4%が「思わない」、29.7%が「わからない」としている。こうした結果に対し、専門家たちは「自分で努力せず他人の力を借りて成功しようと考える若者が増えている」と指摘。「正当ではない手段を用いてでも権力や金銭を手に入れようとする風潮が社会に蔓延するだけでなく、社会全体から創造性や独立性といったものが失われる危険性がある」と危惧している。

回答者らのコメントには実際、「自分自身の努力ではどうにもならないことがある」「みんなもやっているから自分もしなければ損」との声もあった。全体ではこうした「他者の力を借りること」について27.3%が肯定派、39.3%が否定派だった。(翻訳・編集/本郷)

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