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台湾、中国本土到達の巡航ミサイル大量製造開始

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 【台北】台湾の国防高官は8日、中国本土の都市に到達できる長距離巡航ミサイルの大量製造を開始したことを明らかにした。台湾と中国の政治的・経済的関係の大幅改善にもかかわらず、中台の軍事的な対立が解消されていないことを浮き彫りにするものだ。

PATRICK LIN/AFP/Getty Images

ホンジュラスのロボ大統領(右)と閲兵式に臨む馬総統(先月15日、台北で)

 この巡航ミサイルは「雄風2E」(Hsiungfeng 2E)と呼ばれるミサイルで、中国国境内に到達できると軍事専門家は指摘している。中国の台湾海峡攻撃を回避する台湾の長期戦略をさらに発展させるもので、中国本土に対する報復攻撃を可能にする動きとして注目される。

 台湾当局は2008年の馬英九総統就任以来、中国との関係改善を進めており、中国との経済関係緊密化に努力している。しかし中国政府は、台湾は中国固有の領土であるとの主張を崩しておらず、台湾が独立する動きをみせれば、軍事力行使の可能性も排除しないとしている。米台当局筋によれば、中国は台湾を標的にした弾道ミサイル1000基以上を配備している。

 台湾の国防高官は8日、立法院(国会)で、「雄風2E」と対艦巡航ミサイル「雄風3」の大量製造が円滑に進んでいると述べた。ただし同高官は詳細は明かさなかった。中国政府はこの発言に反応していない。

 1979年の「台湾関係法」に基づき、米国は防衛用兵器を台湾に売却する義務を負っている。しかし米国は台湾の軍部が要請しているF16C/D戦闘機など高性能兵器の売却をまだ承認していない。立法院の国防関係議員の一人は「必要とするすべての兵器を米国から購入できないのだから、台湾は自力開発せざるを得ない」と述べている。

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