全国の郊外のショッピングモールなどに金券ショップを展開し、節約志向の高まりのなかで主婦層を中心に人気を集めている会社が、利益を少なく見せかける経理操作を行って、およそ2億5000万円の所得を隠していたとして、東京国税局から脱税の疑いで検察庁に告発されました。
告発されたのは、東京・千代田区の金券ショップ運営会社「エコノマイズ」と、金久保明男社長(55)です。関係者によりますと、エコノマイズは、一般の客への販売だけでなく、別の金券ショップ業者への転売もしていましたが、その分の売り上げを計上していなかったほか、架空の外部への業務委託費を計上して利益を少なく見せかけていたということです。東京国税局から去年10月までの3年間でおよそ2億5000万円の所得隠しを指摘され、7000万円を脱税したとして法人税法違反の疑いで東京地方検察庁に告発されました。金券ショップは、ビジネスマンをターゲットとして繁華街の駅近くに出店する「駅前型」が主流ですが、エコノマイズは郊外のショッピングモールに小型の店を置く「郊外型」で、買ってその場ですぐ使える利便性をPRして主婦層などの人気を集め、全国におよそ50店を展開しています。告発について金久保社長は「見解の相違はあったが、当局の指摘に従って修正申告した。個人で始めた会社なので認識が甘い部分があり、今後はしっかりと経理処理をしていきたい」と話しています。