名古屋グランパスDF田中マルクス闘莉王(29)が8日、中部国際空港から故郷のブラジルへ出発した。右膝内側側副靱帯(じんたい)損傷の検査および治療を行い、来季のチーム始動に合わせて帰国する予定。
開口一番、闘莉王がうれしそうに明かした。「ナラさんからメールが来たよ」。つづられていたのは、今季の活躍をねぎらう感謝の言葉だったという。「こちらこそありがとう」と返したといい、「普段は照れくさくて言えないけれど、思いが伝わってきた」と相好を崩した。浦和から移籍加入し、初優勝へ導いた2010年を振り返り、「最高の1年だった。今までで1番うまくいった。心をリフレッシュして、来年のことを考えたい」とまとめた。
膝の検査結果次第では手術の可能性があり、来年1月に控えるアジア・カップの予備登録メンバーからも外れているが、「チェックしますよ」と日本代表にはブラジルからも熱視線を注ぎ続ける。
山のような荷物を前に、「最後の仕事が残っているからね。そろそろ1人1個行き渡るんじゃない」と闘莉王。地元の子どもたちに配るゲームシャツや数々のプレゼントとともに、機上の人となった。 (塚田陽一郎)
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