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東芝四日市工場、操業再開できず 中部電の電圧瞬間低下

2010年12月9日13時17分

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写真:東芝四日市工場東芝四日市工場

写真:コスモ石油四日市製油所コスモ石油四日市製油所

図:  拡大  

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 中部電力管内の電圧が8日早朝に瞬間的に低下した影響で、東芝四日市工場(三重県四日市市)とコスモ石油四日市製油所(同)の操業が9日になっても再開できずにいる。東芝四日市工場は半導体生産の主力拠点で、様々な電気製品の生産にも影響を与える恐れがある。中部電の9日午後1時現在の集計では、大口需要先への影響は146件に上り、四日市工業地帯が機能不全に陥ったことが明らかになってきた。

 電圧の瞬間低下は8日午前5時20分ごろに発生した。三重県北部から愛知県西部、岐阜県西部の一帯で約0.07秒間、電圧が最大で半分程度に下がった。中部電によると、四日市火力発電所の変電設備の不具合が原因という。

 東芝四日市工場で生産する半導体は「フラッシュメモリー」と呼ばれ、携帯電話やデジタルカメラなどに欠かせない部品。東芝によると、クリーンルームの空調設備が止まり、一部の生産ラインが停止。室内の洗浄作業などを急いでおり、10日の復旧を目指している。来年1〜2月に出荷量が最大で2割程度落ち込む可能性があるという。

 コスモ石油四日市製油所も依然、9日午前10時時点で復旧のめどが立っていない。四日市市工業振興課によると、同社は周辺の工場に原料供給をしており、操業停止が長引くと周辺工場の生産に影響が出る可能性がある。

 近くの三菱化学四日市事業所(同)は、全体の2〜3割の製造設備に影響が出たが、9日朝に復旧した。東ソーの四日市事業所もプラントが一部停止。8日中に復旧したが、ポリエチレンの生産に影響が出た。

 自動車産業にも影響が出ている。トヨタ自動車のミニバンを受託生産しているトヨタ車体いなべ工場(三重県いなべ市)は、塗装工程などで使うロボットのデータが消え、一部生産ラインで8日午前6時25分からの操業開始が約1時間遅れた。ホンダの鈴鹿製作所(同県鈴鹿市)も、部品の加工設備の一部が一時停止した。現在は復旧している。

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