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【40×40】山田吉彦 「国会中継」というバラエティー

2010.12.9 14:45
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 この秋、NHKで放映された“バラエティー番組”が話題をさらった。その番組の名は、「国会中継」。不謹慎なようであるが、参議院開設120周年の式典で秋篠宮さまに悪態をつく議員よりはましであろう。民主党政権下の国会討論は、政治とはかけ離れた内容である。

 海上保安庁の巡視船に衝突した中国人船長が大陸に消えるミステリー仕立て、ビデオ流出の犯人探しサスペンス。海上保安庁長官をいびり抜く昼メロ風ドラマ。クイズコーナーでは、「柳腰ってなーんだ」との質問に、へらへらしているだけでまともな答えは返ってこない。トークショーでは、「個別案件についてはお答えを差し控えます」「法と証拠に基づいて適切にやっています」と2つの言葉を繰り返すだけでお笑い番組より単純だ。

 視聴者に飽きが来ないようにするためか、はたまた、出演者の演技力不足を隠すためか、オムニバス構成がコロコロ変わり、短編にまとめようとする苦心のあとがうかがえる。すべては、仙谷由人官房長官プロデュース。稚拙な演出に対して、多くの視聴者から「誠実さにかける」「倫理観がない」と非難殺到。脇役陣から問責決議という番組降板要請が出される始末。

 海外取材は、中国とロシア。取材許可が欲しくて相手の言いなり。胡錦濤(国家主席)、温家宝(首相)、メドベージェフ(大統領)と海外スターのわがままに振り回されてロケも全く進んでいない。司会の菅直人内閣総理大臣は、プロデューサーから渡されたカンニングペーパーを読むだけ。せめてカンぺの内容は、ばれないようにしてください。

 視聴率ならぬ内閣支持率は、急降下。高額のギャラが必要な悪役専門の役者さんは、強制起訴で動きがとれず出番は辞退というところか。

 そろそろ番組改編を望むところだが、次なる番組は、はたしてどのようなものができるのか。主役をつとめるほどの役者不在は否めない。(東海大学教授)

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