足利事件、別男性にも自白強要 栃木県警「おまえだ」と1990年5月の足利事件発生当日、被害女児がいなくなったパチンコ店で、女児と接触した男性会社員(49)が事件の約2カ月後、3日間にわたって栃木県警の任意の事情聴取を受け「おまえがやったんだろう」と繰り返し自白を迫られていたことが25日までに分かった。男性は共同通信の取材に「(聴取は)かなりきつかった。最後は『自分がやったのかな』と錯覚した」と話した。 自白の強要など取り調べの在り方が問題となった足利事件で、菅家利和さん(63)以外にも県警が同様の厳しい聴取をしていた実態が浮き彫りになった。菅家さんには26日、宇都宮地裁の再審公判で無罪判決が言い渡される。 男性によると、事件当日の90年5月12日、栃木県足利市のパチンコ店入り口付近で女児=当時(4)=を見掛け「今日も来ているの」などと短い会話をした。男性は当時、住所不定、無職。事件の約1カ月前にも同店で女児を見掛けていた。 菅家さんの公判記録などによると、男性が女児と会話したのは12日午後6時半ごろ。この後、パチンコ店での女児の目撃情報はなく、午後6時40分ごろ遺体発見現場となった河川敷に向かって歩く不審な男と被害者らしき女児が目撃された。 【共同通信】
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