青少年健全育成条例改正案の成立に関する緊急要望書を再度提出

11月30日に開会された都議会第四回定例会に、「東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例(案)」が再度提出されたことを受けて、都小Pは12月3日(金)、石原都知事をはじめ、都議会議長、副議長、各会派を訪れ、再び成立に向けた要望書を提出いたしました。
この要望は、子どもを持つ親として、子どもの健全な成長を守るための当たり前の願いです。
今回提出した要望書の全文は以下の通りです。
皆さまのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

【リンク】

東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案について(東京都青少年治安対策本部)

東京都議会

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青少年健全育成条例改正案の成立に関する要望

  青少年の健全な育成を図るため、児童ポルノの根絶や青少年を性的対象として取り扱う漫画・アニメ等の蔓延防止と、青少年のインターネット利用環境の整備に関する以下の規定を盛り込んだ青少年健全育成条例改正案が、第1回都議会定例会に提出されました。

○子どもを守るため、子どもが健やかに育つために、みんなで児童ポルノを根絶する責務を自覚すること

○漫画やアニメのうち、幼い子どもが自ら性交を求め、快楽を得ているかのようなものや、親子や姉弟・兄妹間の激しい性交があたかも愛情表現の一環であるかのように描かれているものなど、子どもに対する悪質な性行為を描いたものを、子どもに見せない、売らないようにすること

○携帯電話を介したインターネットの有害情報を巡り、子どもが児童買春などの犯罪やトラブルに巻き込まれたりすることのないように、フィルタリングの実効性を確保すること

私たち(社)東京都小学校PTA協議会は、第1回都議会定例会で審議中の今年3月、そして第2回都議会定例会で審議中の今年6月に、それぞれ条例改正案の早期成立を求める要望書を提出しましたが、私たちの願いはかなわず、条例案は否決されてしまいました。

しかし、これらの規定は、子どもたちが児童ポルノの犠牲者となり、その姿がインターネット上で永久に大人の性的視線にさらされることのないようにしたい、悪質な漫画等に幼いときから触れることで子どもの性的な常識や価値観、判断能力が歪められないようにしたい、インターネット上の有害情報をきっかけとして子どもが被害者・加害者になることのないようにしたいという、親としてのごく当たり前の願いを反映したものです。

特に、漫画等については、性的刺激の強いものを青少年の目に触れないように区分陳列する制度が、条例に基づいて既に長年にわたり実施され、定着しています。それにもかかわらず、一部には、今回の改正に限って、表現の自由を侵害する恐れがある、漫画家等の創作活動を萎縮させるなどとして、この条例改正案に反対した人がいました。

このような主張に与し、大人が子どもの健全な成長を妨げることを許してよいはずがありません。

私たち大人には、子どもを守る社会的責務があります。児童が性的対象になることが野放しの状態となっている現状は、一刻も早く改善していくべきと考えます。

子どもの尊厳を守る社会、子どもを守る社会の実現を目指して、私たちは、あらためてこの条例改正案を支持し、12月の第4回都議会定例会で成立を期されるよう、強く要望します。

カテゴリー: 広報委員会 — kouhou 00:39