サムスン、490人の役員昇進人事を発表(上)
サムスングループは8日、李健煕(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長の次女の李叙顕(イ・ソヒョン)第一毛織・第一企画専務(37)を副社長に昇進させるなど、副社長30人、専務142人、常務318人の計490人を昇進させる過去最大規模の役員昇進人事を発表した。昨年の役員昇進規模は380人だった。
サムスン電子では、30代の役員が3人誕生するなど、思い切った抜てきにより、若手役員が大幅に増えた。今回の昇進人事では、昇進が平均より1年以上早い人は79人、2年以上早い人が12人含まれるなど、年功序列と関係ない人材抜てきが目立った。
サムスングループの李仁用(イ・インヨン)コミュニケーションチーム副社長は、「今回の人事で役員数は約100人増える見通しだ」と述べた。ただし、役員への新規昇進となる常務昇進者が318人に対し、役員の増加が約100人だとすれば、約210人は役員を退くことになる。グループ全体の役員数は昨年末の1663人から今年は約100人増え、1760人を超えた。
サムスンは今回の人事で副社長、専務に172人を昇進させ、次世代の経営者候補を厚くした。専務以上の役員は、担当部署の人事、財務、管理について責任を負い、専任の秘書による業務支援を受ける。こうした「最高経営責任者(CEO)予備軍」は、経営者としての資質を磨いていくことになる。
■世代交代型の抜てき人事
人事の内容を分析すると、李健煕会長が提唱する「若い組織」「若いリーダー」発言の具現化が目立つ。まず、オーナー一族以外から30代の役員が3人生まれた。サムスン電子のイ・ミンヒョク首席(38)は、「ギャラクシーS」をはじめ、スマートフォン(多機能携帯電話端末)のデザインで優れた成果を挙げた点が認められ、昇進年限を4年前倒しする大抜てきとなった。これは、1998年に金暎基(キム・ヨンギ)現サムスン電子副社長が37歳で役員に昇進して以来の最年少記録となる。