今年3-4月、福岡市博多区の会社員諸賀礼子さん=当時(32)=の切断遺体が博多湾などで見つかった殺人・死体遺棄事件で、警察庁が有力情報提供者に報奨金を払う「捜査特別報奨金制度」の適用を決めたことを受け、捜査本部のある福岡県警博多署などは9日午前、JR博多駅などでちらし約4千枚を配布し、情報提供を呼び掛けた。
博多駅では、諸賀さんの写真や事件の概要が印刷されたちらしを通勤客らに配った。諸賀さんの自宅近くでも、通行車両を止め、運転者にちらしを手渡した。同署の堀川国弘刑事管理官は「どんなささいな情報でもいいので、ご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
諸賀さんは3月5日午後7時ごろ、グレーのパンツスーツ姿で職場を退社後、行方が分からなくなり、同15日-4月15日に博多湾などで遺体が見つかった。これまで容疑者特定に結び付く有力情報はないという。
報奨金は今月15日以降の1年間に寄せられた情報が対象。国費で最高300万円が支払われる。博多署捜査本部=092(412)0110。
=2010/12/09付 西日本新聞夕刊=