劉氏への平和賞授与は「新たな中国バッシング」＝国営メディア

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　１２月９日、新華社は、今年の中国の民主活動家、劉暁波氏へのノーベル平和賞授与は「新たな中国バッシング」との見解を示した。香港で８日撮影（２０１０年　ロイター/Bobby Yip）

　［北京　９日　ロイター］　今年のノーベル平和賞に中国で服役中の民主活動家、劉暁波氏が選ばれたことについて、同国国営通信の新華社は、欧米諸国による「新たな中国バッシング」であるとの見解を示した。

　新華社は８日の英語版論評で、劉氏は「中国政府を転覆させるためにあらゆる行動を取ってきた」とし、同氏の活動は欧米諸国に存在する複数の組織などの中国戦略と合致すると主張。このことから、「欧米諸国の一部の人たちはノーベル委員会の決定をいち早く支持し、新たな中国バッシングを開始した」と強調した。また同国の新聞「環球時報」は、今年のノーベル平和賞は世界で混乱や意見相違を巻き起こしたと批判した。

　一方で、国際人権団体アムネスティ･インターナショナルのサリル・シェティ事務総長は、中国政府は劉氏の活動が世界的に認識されたことを歓迎すべきだと指摘。また、同政府が公の場で「かんしゃく」を起こしたことは、国内外で批判を集めただけでなく、劉氏が掲げる「人権尊重」のメッセージをさらに強調することになったと述べた。