インターネット上で短い文章をやりとりする交流サイト「ツイッター」を地域おこしに生かそうと、筑豊地区の無料情報誌「チクスキ」を発行するデザイン事務所「トーン」(飯塚市)が、筑豊のツイッター利用者のツイート(つぶやき)を集める地域ポータルサイトを立ち上げた。イベントを告知したり、お気に入りの店を紹介したりする声が集約され、サイトに登録する人に届く仕組み。チクスキ編集長の菅太助さん(33)は「みんなで筑豊の好きなところをつぶやいて、このまちの良さを全国に発信したい」と話している。
「500円からまぐろやうにやいくらの丼ものがくえます」
「美味(おい)しそう!」
11月5日にポータルサイト「スキヤキ」を立ち上げて1カ月。これまで寄せられたツイートは計3千件以上。12月に入ってからは1日約130件が投稿されている。
「スキヤキ」の由来は、筑豊弁の「好きやき(好きだ)」。菅さんと同事務所のシステムエンジニア桑村宏幸さん(32)が、構想から半年がかりで制作した。
ツイッターは米国で生まれた会員制の交流サイト。携帯電話やパソコンから一度に140字以内のつぶやきを投稿できる。菅さんは筑豊地区では約2千人の利用者がいるとみている。
ツイッターが本格的に広がったのは2009年10月以降。特に最近では地域おこしに生かそうと、秋田県横手市の「ヨコッター」や、福岡市中央区大名地区の「大名なう」など全国の商店街や市民グループで地域ポータルサイトを開設する動きが広がっている。
菅さんは、ポータルサイトの利用者が増えれば、筑豊地区の市民の交流が深まると期待。「筑豊を全国に発信し、地域浮揚にもつなげたい」と話している。
=2010/12/09付 西日本新聞朝刊=