窃盗容疑で起訴　組長の運転手役ひったくり２３件　

　神戸、阪神間でひったくりを重ねたとして、兵庫県警捜査３課と西宮、宝塚署に窃盗の疑いで逮捕、起訴された宝塚市安倉中３、指定暴力団山口組系組員森本勝己被告（３７）＝公判中＝が、「組長の運転手をしていたため拘束が長く、アルバイトなどをする時間がなかった」と供述していることが７日、捜査関係者への取材で分かった。県警によると、武庫川の河川敷でテント生活をしていたこともあった。

　森本被告は、別の指定暴力団山口組系組員の男（３６）＝実刑確定＝と共謀し、２００９年１０月末、芦屋市内で女性から現金約５千円などが入った手提げかばんを盗んだなどとして、窃盗罪などで起訴されている。

　捜査関係者によると、同被告は「組長のドライバーは自分の時間がなく、ほかの組員のように収入を得る機会がなかった。生活が苦しく、ひったくりで稼ぐしかなかった」と供述。男も「組織への上納金ために借金をしていた」と話し、一緒にテント生活をしていたこともあったという。

　同被告らは、０９年６月以降、盗んだミニバイクや知人の乗用車でひったくりを重ねていたとされ、県警は７日までに、２３件約１１５万円相当の被害を裏付けた。

(2010/12/08 08:15)