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「経済界の成功体験がデフレ生んだ」 仙谷氏が日商との意見交換会で
仙谷由人官房長官は9日、日本商工会議所の岡村正会頭と東京都内で意見交換し、日本経済の現状について「ある種の成功体験に基づく経済界のリーダーの皆さんの思いが20年間のデフレと低成長を生んでいる」と述べ、経済界の意識改革の遅れが日本の停滞をもたらしたとの認識を明らかにした。
岡村会頭は会談後記者団の質問に応じ、仙谷氏の発言について「官房長官のご指摘は的を射ている」と認めたものの、「21世紀に入り官民ともに意識改革が遅れている」と言及。民間だけではなく行政側の対応の遅れも経済停滞の一因であの見方を示し、まるで民間企業にだけ責任があるかのような仙谷氏の発言への抵抗をにじませた。
仙谷氏との意見交換ではこのほか、中小企業の経営環境について岡村会頭が「多くが厳しい現状に直面している。成長戦略の効果を実感できる政策運営をお願いしたい」と述べ、法人税や中小企業の軽減税率の一段の引き下げなどを要望した。仙谷氏は「新成長戦略の実現にエネルギーを注ぎたい」と語り、中小企業の持つ技術の海外移転や金融支援、人材育成に重点を置く姿勢を示した。
仙谷氏と日商の会談は菅直人政権下では初めて。