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【櫻井よしこ 菅首相に申す】「国民はぶち切れている」 (1/3ページ)

2010.12.9 02:57
このニュースのトピックス菅首相

 私利私欲、本末転倒とはこのことだ。菅直人首相が社民党の協力を得るために、武器輸出三原則の見直しを先送りすることにした。

 三原則見直しは「防衛計画の大綱」の見直しの柱のひとつで、北沢俊美防衛相がこだわってきた問題である。が、防衛相は、「せっかく成し遂げた政権交代をおろそかにすることはしない」「私も内閣の一員」だと述べ、社民党との連携、国会での数合わせを優先する首相の決断を積極的に支持した。

 首相も防衛相も、一体何を勘違いしているのか。政治家も政党も国民と国家のためにある。日本国も日本国民も、民主党政権のためにあるのではないのだ。

 そもそも社民党と民主党は、沖縄の普天間飛行場の移転問題で別れた。辺野古への移転を再確認する閣議決定を、「大義に反」する、「絶対に容認できない」として、当時閣僚だった社民党党首の福島瑞穂氏は署名を拒否した。結果、罷免され、連立から離脱した。

 民主党の方針はあのときのままであり、両党が再び歩み寄る理由は全くない。にもかかわらず、歩み寄った。政権にとどまりたい、政権近くにいたいというさもしさに、両党は駆り立てられているのだ。

 参議院で否決されても、衆議院で3分の2の議席を確保できれば、法案の成立は可能だ。その3分の2に不足している6議席を、社民党に埋め合わせてもらって生き延びようと菅首相は計算する。

 社民党は衆議院で6名、参議院で4名だ。全体の1・5%にとどまるのは、国民が社民党を見限っているからだ。福島氏は菅首相に「私がぶち切れなくて済むようお願いします」と繰り返したそうだが、国民の見限った党の意見を容(い)れて、日本にとって岐路ともなる非常に重要な安全保障政策を変更することの愚を、首相は認識すべきであろう。

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