石川県野々市町で８日午前、中学１年の女子生徒（13）が車で連れ去られた。目撃者からの通報を受け、県警は約１時間後に車を発見、生徒を無事保護した。

　県警は８日、逮捕監禁の疑いで、車の近くにいた住所不詳、無職北条富士男ほうじょう・ふじお容疑者（52）を現行犯逮捕。また９日未明、家族に１億円を要求する電話をしたなどとして、身代金目的略取などの疑いで、指定暴力団山口組弘道会系組員の金沢市大額１丁目、上出忠典かみで・ただのり容疑者（45）と同市みどり２丁目、広瀬保明ひろせ・やすあき容疑者（47）を逮捕した。

　北条容疑者の逮捕容疑は８日午前７時ごろ、野々市町の町道で、登校中の生徒を軽乗用車に乗せて連れ去り、監禁した疑い。上出、広瀬両容疑者は身代金目的で略取、家族に現金を要求したなどの疑い。

　県警によると、３人はそれぞれの容疑を認めている。生徒はニット帽で目隠しされた上、粘着テープで手足を縛られ、毛布にくるまれた状態で保護された。県警は３人が役割を分担、事前に準備した計画的な略取とみて、家族との接点や関係について調べている。生徒は「面識はない」と話しているという。