三菱重工業の工場で働く男性が「勤務実態は偽装請負で、三菱側と直接雇用の関係にある」と正社員としての地位確認を求めていた裁判で、神戸地裁姫路支部は訴えを退けました。 この裁判は、兵庫県の三菱重工業高砂製作所で請負や派遣の労働者として10年間働いてきた圓山浩典さん(48)が、三菱重工業を相手に起こしたものです。 裁判で圓山さんは「採用面接も仕事の指示も三菱重工業の社員が直接行う違法な偽装請負の状態で、直接の雇用契約が成立している」と主張し、正社員としての地位確認を求めていましたが、判決で神戸地裁姫路支部は「三菱重工業が採用や業務の指示に関与したとは認められない」と述べ、訴えを棄却しました。「判決には納得いかないが、正しいことは聞き入れられるまでがんばっていきたい」(判決後の圓山さん) 圓山さんは控訴する方針です。 (12/09 07:53)