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【異論暴論】正論1月号 なぜ中国と民主党に甘いのか
このニュースのトピックス:正論
わが国を蝕む「身中のマスコミ」
鳩山政権の普天間、菅政権の尖閣と、民主党の“お粗末”外交にはもう何をか言わんやだが、その「民主党政権を生み出し、増長させている」元凶として、上智大学の渡部昇一名誉教授がマスコミの責任を厳しく追及している。アメリカと自民党には手厳しいのに中国と民主党には手ぬるいマスコミの“悪い癖”が、いよいよ国を亡ぼそうとしている−というのだ。
渡部氏がまずやり玉に挙げるのは、11月6日付の朝日新聞社説。尖閣事件のビデオ映像の全面公開を求める国民世論に「短絡的な判断は慎まなければならない」と“待った”をかけた同社説に対し、渡部氏は「国民の『知る権利』に誠実に応えようとしない、報道機関としての自殺行為」と強調した。また、2年前に米軍情報の漏洩(ろうえい)が問題となった際、朝日新聞をはじめとするマスコミが「知る権利の侵害だ」と一斉に自民党政権を批判したことと明らかに矛盾するとして、「日本のマスコミは一部を除いて、もはや民主主義国家における報道機関とは言い難い。(中略)中国共産党の不利益となる情報は、国民が知りたいものであっても封印してしまうのだから」と断罪している。
いびつな“自主規制”は、新聞だけではない。渡部氏は、昭和12年に中国人部隊が日本人居留民らを虐殺した通州事件を掲載しない近現代史年表など、さまざまな「中国の実態隠し」を列挙。「危険なのは、(こうしたマスコミの姿勢に)中共がつけ込み、日本属国化の既成事実を積み上げていること。本当の敵は、朝日的なマスコミだ」と訴えている。(川瀬弘至)