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[24444] とあるTSのロリっ娘(とあるシリーズ オリ主)
Name: kam◆cbec98fc ID:a46cd1ae
Date: 2010/12/08 09:55
 はじめましてkamと申します。
 いろいろな方のとある二次小説を読ませていただいて、自分も書いてみようと思い投稿させてもらいました。
 
 これは、とあるオリ主二次小説です。
 初小説なのでショボイです。
 一応上条さんとか出てきます。
 どっちかと言えば、超電磁砲寄りです。というよりほぼ超電磁砲です。
 そんな能力現実的に無理だろって感じかもしれません。
 美琴が原作とエラい違います。←改善しました。おそらく原作とほぼ同じです

 そんな小説でよければ読んでみてください。

 尚、そんなに深く考えていないので重厚な文を読みたい方は読まないほうがいいです。

 変なところやこうしたほうがよくね?って所があればご指摘お願いします。

11/25 改変しました。美琴をかなり変更しました。






[24444] …オーケーオーケー。落ち着こうか。11/25少し改変
Name: kam◆cbec98fc ID:a46cd1ae
Date: 2010/11/30 07:11
「え? なにこれ」
 少年は自分の腹を見る。そこには、絶対に人体にあってはならないものが。
「ウソだろ?」
 それを引き抜くと、赤黒いものが流れ出る。その直後口からも流れ出る。
「ゴフッ」
 倒れこむ少年。
「…アスファルトって意外とゴツゴツしてるんだ…」
 そこで少年の意識は途切れた。




 次に目覚めた時、ベッドの上だった。
「夢…か?」
 体を起こす。
「生きてるよな? よかったぁ~。そらそうだよ。刺されるなんてことありえないもん」
 立ち上がろうとするが、いつもと違う感覚が。
「んぁ? なんか変だ…なぁああああああ!?」
 足元を見ようとするが見えない。何かが足元を隠している。何か。そう思いたいがその何かは完全に自分の体から突出している。
 その叫びに呼ばれ、誰かが部屋に入ってくる。
「起きたんだね?」
 そちらを向くとカエルが立っている。
「アンタ誰?」
 カエル、いやカエル顔のおっさんは答えた。
「医者だよ?」
「いや、それは見たらわかる。今の質問にはどういう状況なのかと言う意味を含めてる」
「うん? 簡潔に言うと、君は道端に倒れていてだね、それを見つけた子がこの病院まで連れてきたと言う訳だよ?」
 なるほど。
「で、オレはどうですか?」
「そうだね。明日には退院できるよ?」
「胸を刺されたんですけど?」
「僕にかかればお茶の子さいさいだよ?」
 高名な医者なのかな? 自信満々っぽいし、今は信じとこう。調子悪ければまた来ればいいか。
「そうですか。で、これはどういうこと?」
 胸を掴んで医者に問う。
「どういうことと聞かれてもね? 元からついていたものなんだよ?」
 …オーケーオーケー。落ち着こうか。
 オレはコンビニに煙草を買いに行った帰りに、誰かに腹を刺された。信じたくはないけどあれは実際に起こったことなんだろう。道端に倒れていたって言うんだし。んで病院に運ばれた。そこまではいいよ。喜ばしいことだ。実にね。病院に運ばれたことがですよ? でもこの脂肪の塊はどういうこと? オレの、いや人間の知るところではこの至高の柔さをもっているものは、女性のシンボルのはずだ。オレの様な普通の男子についているはずがない。
「軽度の混乱かな?」
 軽度? この脂肪の塊を軽度と言いましたか? これが軽度ならオレは軽く死ねるよ?
「こんばんは」
 そんな思考をしていると病室のドアが開く。
「起きたんだ! よかった~」
「当然だよ?」
 今入ってきた子は…御坂美琴か!?『とある』の? 
「運んだ甲斐があったわ」
 超電磁砲に運ばせるオレって…
「ありがとう、ございます」
 取りあえずお礼。
「お礼はいらないわよ。当然のことをしたまで。同じ学校ならもちろん」
 流石噂のレベル5。懐が深い。
 これでハッキリしました。オレは『とある』の世界にいます。しかもTSして。
「オレの持ち物ってある?」
「これかい?」
 カエル顔の医者がカバンを掲げる。
「どうも」
 カバンを受け取り、中を漁ると生徒手帳が。
 三ノ宮白(さんのみや あきら)これが今のオレの名前らしい。あきらって一応抵抗の無い名前でよかった。いや女になってる時点で抵抗バリバリなんだけどね?
 続いて学年を見て絶望。中二だと? 前の世界では二十歳超えてたんだけど…
「…」
「どうしたの?」
「ちょっとめまいが」
「大変! 寝なきゃ!」
 美琴に無理矢理寝かされる。
「じゃあ私帰ります。身体に障ると悪いんで」
 じゃあと手を振り、美琴は病室をでていった。
「何かあったらナースコールを押すんだよ?」
 カエル顔の医者もそう言い残し病室を後にした。
「…寝よ」
 取りあえず寝よう。考えてもどうしようもない。死ぬよりマシ、そう思おう。だって考えても仕方ないんだから。




[24444] なんじゃあ、こりゃああ!11/25改変
Name: kam◆cbec98fc ID:a46cd1ae
Date: 2010/11/28 01:59
 次の日、起きるとすぐに体を確認。依然女のままだ。
「はぁ… 仕方ないな」
 着替えようとするが、服がない。
 ナースコールを押すとすぐに看護師がやってくる。
「どうしました?」
「服がないんですけど」
「あらら。どうしましょ」
「前に着てた服とかないんですか?」
「何故か男物だったのよねぇ。なんで制服じゃないのかわからないけど、あれを着て外に出るのはちょっとね…」
 看護師は白の体を見る。今白の身長は150以下だ。
「そうだ! 私が買ってきてあげましょうか?」
「え? でもお金が…」
「大丈夫。それくらいお姉さんに任せなさい。あなたみたいな可愛い子の服選ぶの夢だったのよ」
 まあそういうのなら甘えよう。
「すみません。お願いしてもいいですか?」
「任せて! 30分くらいで帰ってくるから」
 嬉しそうにでていった。
 そして、今後どうするかに思考を飛ばす。
 今わかっているのは、自分がとあるの世界にいること。そしてTSしており常盤台の生徒であること。これだけである。
 後、この世界で生きて行くのに必要なのは自分の特徴を理解することだ。言葉遣い、クラスでの立ち位置、そしてなにより能力。これらがわかれば大丈夫だろう。…おそらく。
 最初の二つは今は置いておこう、まず能力。常盤台にいることから3以上であることがわかる。しかし、今ここで能力を使ってもいいものだろうか。と考えていると美琴がやってくる。
「やっほー」
 今日も元気な超電磁砲。
「どうも」
「ちょっとちょっと! どうしちゃったの? いつになく殊勝じゃない。昨日もそうだったけどさ」
 挨拶しただけで殊勝って、どんな人間だったんだよ。
「…つかぬことをお聞きしますが」
「な、なによ」
 そんなに身構えなくても…
「オレってどんなヤツだった?」
「はぁ?」




 怪訝そうな美琴に事情を話す。事情と言っても記憶がないと言う、よくある感じに変換してだが。
「記憶がない、ねぇ」
 胡散臭そうに見てくる。
 それを無視し、語りかける。
「だからオレのことを教えて欲しいんだ。オレの能力って何? レベルは?」
「そこまで忘れてるんだ…」
 そりゃそうですよ。だって記憶どころか人として変わってるんだもの。
「教えてあげてもいいけど、条件があるわ」
「何?」
 ニヤッと笑うと楽しそうに言う。
「私と友達になること」
「…友達じゃなかったの?」
「どちらかというと、嫌われてた」
 そうなのか… でも友達になるくらいなら問題ない。
「わかった、いいよ」
「ホントに? やった~! 前から仲良くなりたかったのよね」
「なんで仲悪かっー」
たの、と続くはずの言葉を掻き消すように先程の看護師が帰ってきた。
「お待たせー!」
 仕方ない、とりあえず着替え始める、が
「なんじゃあ、こりゃああ!」
 袋の中に入っていたのはロリータな服。
「絶対似合うわよ~」
 なんてこった、これは流石に着れん。中身は二十歳越えの男ですぞ? それが… 耐えられん。助けを呼ぼうと美琴を見るが、視線を合わせようとしない。
「あのー、美琴さん? この服なんですが…」
「いいじゃん。着なよ」
 なん…だと…。そう言えばコイツ可愛いもの好きだったっけ。自分だけじゃなく人に着せるのも好きとかいう厄介なタイプか?
「これはちょっと…」
「お気に召さない? じゃあこっちは?」
 看護師が渡すもう一つの袋の中には、胸元のザックリ開いたミニのワンピース。なんでこんな偏った服を。幸い体躯の割に大きなモノを持っている体だったので着られないことは無い。無いが… これを着ると大きなお友達にさらわれそうで怖い。
「なんでこんな服を… 制服を買ってくるのが筋では?」
「常盤台の制服なんか買ったら、これから生活できないわよ」
 そんなに高価なんだ。お金を払ってもらったのに文句言うのもアレだけど、このチョイスはちょっとな
「どうする…」
 街中をロリ服で歩くという羞恥プレイか、大きなお友達垂涎のワンピースを着るか。こんな体じゃなければ俄然後者だが、今のロリ体型では危険だ。
 考えた結果。
「似合―う!」
 羞恥プレイを選びました。
「恥ずかしすぎるよ…」
 赤面して俯く白。
「(かわゆい…)」
 美琴が心の中で呟く。
「もう嫌…」




 ロリ服で外に出ると、必然的に視線を集める。
「めっちゃ視線集めてるんですが」
「可愛いからよ」
 隣の美琴はホクホク顔だ。
「選んだのはオレだから仕方ないけど、なんか落ち着かない」
「いいじゃん、可愛いんだからさ」
 そう言って美琴が肩を叩いてくる。
「それで、オレの能力は?」
 美琴を見ると不満顔だ。
「そんなことより、まず言葉遣いをなおさないと駄目」
「どこを?」
「オレ、じゃなくてボク、ね?」
「あんまり変わらなくない?」
「変わるわよ。容姿にあった言葉遣いをしないと不自然でしょ?」
 女の容姿なら、私とかが普通なんじゃ… でも元の『白』を知ってるのは、今のところ美琴だけだ。なら彼女の言うのが『白』と信じるしかない。
「…ボクの能力は? これでいい?」
 一人称をボクになおして言い直す。
「それでよし。白ちゃんの能力はね、私と同じエレクトロマスター。電撃使い、レベル4よ」
 電撃使いのレベル4。だから美琴を嫌ってたのか。劣等感とかあったんだろうな~。オレには関係ないけど。それよりも
「…一つ聞きたいんだけど」
「何?」
 首を傾げる美琴に問いかける。
「友達になったんだから白って呼び捨てでいいよ」
「ダメよ」
 なんでだよ。呼び捨てのほうが仲いいカンジ出るだろ。
 そんなオレの視線に気づいたのか美琴は理由を話す。
「だって容姿的に白ちゃんって呼びたいんだもん」
 …それはアレですか? キテ〇ちゃん的なマスコット扱いってことか?
 しかしもういい。そんなこと気にしててもしょうがない、マスコット扱いでもなんでもいいよ、ロリっ娘扱いだけはゴメンだが。
「…もういいや。それでどんな言葉遣いだったの?」
「基本的にあんまり話さない子だったわね」
「じゃああんまり話さない方がいいのか」
「そんなことないでしょ。慣れるのに時間がかかったって設定にすれば」
 慣れるのに一年って長すぎの気もするけど、一応そういう方向で考えとこう。
 …そういえば今何月だ?
「今って何月?」
「4月よ」
 4月ってことは、新二年生か。じゃあまだ黒子に会ってないんだな。いつから黒子がくっつき始めるんだろう? 7月にはベッタリだったから… 時期的には今月か来月中かな?
「よし、大体わかった。じゃあ寮に帰ろう」
「え!? もう? どっか行こうよ」
「…着替えていいなら」
「着替えるの? あのワンピースに」
 オーマイガッ! そうだ。これかアレしかないのか。いや、待てよ寮には他の服があるはずだろ。
「寮に行けば他の服があるんじゃ…」
「そうね、部屋にたどり着くことができればだけど」
「そんなの簡単じゃ…」
「あのね、ウチの寮には鬼の寮監様がいるの。あの人がでてきたらもう終わりよ?」
 そうだった。駄目だ。あんな人に出張られたら、この服のまま気絶→注目を集める→ロリ服を見られる→オレ恥ずかし死に。それは嫌だ。なんとかせんと。
「どうにかならないかな? …美琴?」
 黙っている美琴に視線を向けると、何かを凝視している。
 そちらを見てみると、欠伸をしているツンツン頭が見えた。
 上条さんキターーーーーーーーーーーーーーー!
 これは決闘フラグですか? そうでしょ。そうなんだよね? そうであってくれ。そしてオレに考える時間をおくれ。
 すると、美琴は上条さんの所へ走っていきました。…オレの手をとってね。









 感想を頂いた方の指摘を基に少し変えてみました。でも文才のなさでほとんど添えてませんが、今はこれで精一杯です。これから精進していくので、辛抱してお願いします。




[24444] …仕方ねぇ、オレが買ってやるよ
Name: kam◆cbec98fc ID:a46cd1ae
Date: 2010/11/30 01:11
「勝負よ!」
 白を掴んだまま上条さんの前に躍り出て、声を上げる美琴。
「ゲッ! ビリビリ!」
「御坂美琴よ!」
「でなんだって?」
 自分の名乗りをスルーされ、イライラしつつも言葉を続ける美琴。
「勝負しなさい!」
「またかよ… しかも2対1で?」
「何言ってんのよ! 1対1に決まってるでしょ!」
「でもその子…」
 上条さんは白を指さす。
「こ、この子は見学よ!」
 見事に忘れられていた白。
「しかし、すごい格好だな。似合ってるけど」
 服装を指摘され、思わず美琴の後ろに隠れる。
「じろじろ見んな! ロリコン!」
「オマエはなんですか!? 上条さんはロリコンなんてことはないですのことよ?」
 白の代わりに美琴が上条に、侮蔑の視線と不名誉な烙印をたっぷりお届けしてくれた。
 しかし、原作知識のある白は知っている。いずれ彼が推定十二歳のシスターを匿い始めることを。だからこそ、その烙印をお届けしよう。
「…ロリコン」
「オマエもか! そんな服着といてよく言えるな! 自分の方がロリ趣味じゃねえか!」
「自分で用意したんじゃないっつーの! 勝手に買って来られたんだから仕方ないだろ!」
「もう一つの方着ればいいじゃねえか! そっちの袋も服なんだろ?」
 白が持っている袋を指さす。袋にはSeventth Mistの文字。
「こっちはミニスカワンピなんですぅ。こっちを着たら着たでややこしいことが起きることうけあいだよ」
「じゃあこんなところでウロウロしてないで服でも買いにいけよ!」
 正論。どちらにせよ寮監に鉄槌を落とされるだろうが、一般常識をわきまえた服装ならただのやんちゃガールと思われるだけで済む。
「それがさぁ、お金持ってないんだよね…」
「ビリビリ、金くらい貸してやれよ。レベル5なら貸せる金くらいあるだろ?」
「そ、それは…」
 美琴には白の服を買うという思いつきはなかった。自分が選んでも、ファンシーな出で立ちに仕立ててしまうこともわかっていたから。
「…仕方ねぇ、オレが買ってやるよ。奇跡的に先月は金銭的不幸が少なくて、ちっとは余裕あるし」
「いいの?」
「安いのならな」
「やった! ありがと。優しいんだね」
 微笑む白の顔は、深層ロリの上条には効果的だったようだ。
「ほ、ほら! 行くぞ」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
 空気扱いした上に、自分じゃない相手に優しくする上条に、自分でもわからないがイライラしてしまい、思わず呼びとめる。
「勝負がまだよ」
「今日はいいだろ? この子の服買わなきゃいけねぇし」
「美琴、また今度にしよ? ね?」
 白は一刻も早くまともな服を手に入れたい一心で、上条に同意する。
「でも…」
「お願い! また今度にして! ホントお願い!」
 その必死さに美琴も折れる。
「しかたないわね。今日は白ちゃんに免じて、見逃してやるわ」
「…そうですか」
「よし、じゃあ気を取り直して、レッツゴー!」
 白はマイペースに歩き始める。
「…マイペースな子だな」
「…そうね」
「ねぇ!」
 先を歩いていた白が振り向く。
「何?」
「服屋ってどっち?」
「なんで先陣切って歩いてんだよ!?」




 そしてセブンスミスト。
「安いのにしてくれよ」
「わかってるって。じゃあ、これと、これで」
 白は目の前のセールと書かれたカゴの中から七分丈の黒いシャツと、ひざ下くらいのパンツを選ぶ。
「え?」
「何? ダメなの?」
「いや、そうじゃなくて、女だからもっと時間かけると思ってたから」
「そう? 気に入った服選んだから気にしないでいいよ」
 首を傾げる白。元男とは思えない。
 白は順応し始めていた。考えてもどうにもならない。この世界で中学生の女の子として生きて行くことを決めた。それなら女っぽい行動を取ろう。そうすればいつか自然と出来るようになるだろう。そう考えていた。
「オッケー。じゃ買ってくるわ」
 レジへ向かう上条を見送ると、美琴が話しかけてくる。
「ホントにあれでよかったの?」
「うん。別にブランドとか興味ないし」
 常盤台のお嬢様達みたいに堅くなく、見栄もはらず、誰にでも笑顔を向けられる。変わった子よね。でも好感はもてる。いい友達になれるかも。
 美琴は白を見ながらそう思った。




 セブンスミストのトイレで服を着替えて、店を出た。
「どう?」
 店の外で待っていた美琴と上条の前でくるっとターンする。
「いいんじゃない? 似合ってるわよ」
「…(可愛い)」
 止まっている上条に声をかける。
「当麻?」
「え! ああ、似合ってるよ」
「? まあいいや。じゃあ帰ろうか」
 美琴の手をとって歩き始める。
 そこで振り返り、当麻に向き直る。
「じゃあね、当麻」
「おう。またな」
 別れを告げ、歩き始める。
「それはそうとさ」
「どうしたの?」
「寮ってこっちで合ってる?」
「合ってるわよ?」
「よかったぁ。もし当麻と同じ方向だったら、恥ずかしい思いするとこだったよ」
 えへへと笑うマイペースな白に、美琴はため息をついた。




…スイマセン、下手で。途中美琴が空気になったりと、不自然な点多いと思いますが、ご容赦ください。
 とりあえず書き続けて行こうと思います。一週間に一話って感じであげたいと思ってます。…出来れば
 これからも精進しますので感想、指摘お待ちしています。



[24444] 規則は規則だ
Name: kam◆cbec98fc ID:a46cd1ae
Date: 2010/12/08 10:11
「そ~っとね?」
「うん」
 門限を過ぎてしばらくして、寮に到着。入口からは寮監様の姿は確認できない。それでも警戒しなければ、瞬く間に意識を飛ばされる。
「遅かったな」
 ゲゲッ! どこから…
「! ど、どうも~」
 美琴は完全に気配が無かった寮監様に対し、驚きつつも取りあえずの挨拶を。
寮監様は白に顔を向ける。
「三ノ宮白か。珍しいこともあるものだ。君が御坂と一緒に居るとはな」
 威圧感バリバリの寮監様に、白は口を開くこともできない。
「同じ電撃使い同士、仲が良いのは良いことだが、去年一年で門限を過ぎればどうなるか、身をもって理解している筈だな? 御坂」
「すみませんでしたー!」
「フム、謝るか。潔いことだが――」
 寮監様の姿がブレた次の瞬間、美琴は崩れ落ちる。
「門限を過ぎた者には、罰則が必要だ」
 パンパンと手を払い、寮監様は振り向く。
「三ノ宮」
「ハ、ハイ!」
「病院から連絡はもらっている。傷の方は大丈夫なのか?」
「お、おかげさまで痛みはないです」
「そうか…」
 寮監様は安堵の息を吐く。
 結構いい人なんだ… 当たり前か。常盤台の寮監なんだし。
「よかったな」
「ありがとうございます」
 もしかして、不問に――
「が」
 ザッ
 次の瞬間、目の前に寮監様の姿。
「規則は規則だ」
 ああ… オレの意識よ、しばしのお別れだ。――
「…制服を注文しておいてやるか」
 携帯を取り出し、連絡を始める寮監様。
 彼女は、規則よりも生徒たちのことを一番に考えている『いい人』だった。




 翌朝、揺さぶられ目を開ける。
「んぁ?」
「起きた?」
 美琴が白を覗き込む。
「美琴? なんで…」
「私もわかんないのよ。目が覚めたらそこにいたから」
 そう言って、隣のベッドを指す。
「同室の子もいないし」
 美琴の口ぶりからすると、白と美琴は同室ではなかったらしい。
「お、起きていたか」
 そこへ寮監様が入ってきた。
「「おはようございます」」
 二人揃って朝の挨拶をする。寮監様は頷き、白に顔を向ける。
「挨拶はいいが、ベッドに入ったままというのはいただけない」
「すいません」
 白は立ち上がる。
「まあいいだろう。三ノ宮。君の制服は注文しておいた。幸い始業式は明日だ。今日の午後には出来上がるらしい。とりに行きなさい。今日だけは私服着用を許可しよう」
「ありがとうございます」
「ではな」
 部屋を出ようとする寮監様を美琴が呼びとめる。
「一つ質問よろしいですか?」
「なんだ」
「私の同室の子はどこに?」
「新学期ということもあり、昨日の内に部屋割りを変更しておいた。仲の悪かった君たちを同室にしたのは、仲を改善するためだったが、それが僥倖だったようだ」
「なるほど。だからなのね」
「もういいか?」
「はい。ありがとうございました」
 寮監様は去っていった。
「今日からよろしくね?」
「こちらこそよろしく」
 他の生徒と同室より美琴と同室の方が、いくらか気が楽だ。…目のやり場に困るかもしれないが。


「朝どうする? 朝食はみんな食堂で摂るんだけど、その格好だとちょっとね」
 白は昨日の服のままだ。いつでも制服着用の常盤台では浮くだろう。
「ん~、朝はいいや。元々あんまり食べないし」
「そうは言ってもさ」
「気にしないで食べてきなよ」
「そう? じゃあ速攻で戻ってくるから、待っててね」
 美琴は降りて行った。
 そんなに急がないでもいいんだけどなぁ。白はため息をつく。
「まだ戻んないってことは、元に戻る確率はかなり低いな。女子中学生として生きていくしかないのか。自分で考えといて何だけど、女っぽい行動とかって何だよ! 自信ないな~!」
 そんな時、光が部屋を満たした。
「まぶしっ! 何!? 誰?」
『私は、神だ』
「はぁ!?」
 光が収まり、目を開けると、下半身黒タイツの変な奴が佇んでいた。
「モンスターエン…」
『それ以上は言ってはいかん!』
「いや、でも」
『ワシは、お主が考える神の姿を取っているにすぎん』
 オレの神のイメージこれかよ。
『お困りのようじゃな』
 オレの戸惑いを余所に、話を続けて行く神(仮)。
「…姿を変えて頂くことはできないんでしょうか?」
『お主の中で新たな神のイメージを浮かべれば可能だ』
 新たな神ねぇ。こんなカンジか?
 イメージを浮かべると目の前の神(仮)は姿を変える。
『…お主は』
 女性が薄い布を大事な部分だけに巻きつけているような姿になった神は、白に呆れた様な視線を向ける。
『まあよい。こちらの方がワシの元の姿に近い。が、破廉恥すぎる!』
 そう言ってシーツを身体に巻きつけた。
『では改めて、お困りのようじゃな』
「ええ、まあ」
『その悩みをワシがなんとかしてやろうか』
「できるんですか?」
『出来る。等価交換での』
「等価交換?」
『言葉遣いや、女らしさ、女性としての思考などお主に与えるにつれ、何かと引き換えにするということじゃ』
「どこかの錬金術師みたい…」
『まあそこまで大事なものを取るようなことはせん。精々、元の世界の記憶や髪の毛や肌の色素ぐらいじゃ』
「元の世界の記憶とか、十分大事ですけど!?」
 元の世界の、つまり『とある』シリーズの記憶を消されれば、オレがもつこの世界でのアドバンテージが消える。
『一例じゃ、一例。与えるものが大きければ大きいほど、引き換えるものが大きくなる。例えば、元の三ノ宮白の情報などな。しかし、元の世界に戻ることはできん』
「なんで!? 元の世界に戻すことくらい神なら簡単でしょ?」
『死者を生き返らせることは出来ん。神でさえ死ぬことがあるのじゃ。人間を生き返らせることなど出来ようものか』
 そこまで言われると無理な気がする… くそぅ
「…じゃあ、言葉遣いと、女らしさが欲しいと言ったらどうなります?」
『それならば、髪の毛と肌の色素じゃな。先程例にあげて何のサプライズもないがの』
「なくていいわそんなもん!」
『声が大きいぞ。で? 何が欲しいのじゃ?』
「じゃあ今言った二つと、後はそうだな… その二つを失った際の他の人たちへのフォローかな」
『いい心がけじゃが、それは元々ワシが書き換えるつもりじゃった。中々考えておるな、サービスじゃ、何か一つだけ只で与えよう』
「能力ってわけにはいかないですよね?」
『ふむ… 能力か。そうじゃな、一日一回であれば与えられるが… あまり意味がないのではないかの。なんせ一日一回きりじゃぞ? 今でもそれなりに高位の能力を持っているのじゃし…』
「もう決まってるんです」
『まだ話は終わっておらん。只と言ったがそれは与える能力だけで、その能力を使った際の脳への負荷はサービスできん』
 つまり、使った後は自分でなんとかしろってことか。『電撃使い』以外の能力を使えば脳へのダメージは重くなる。白が欲しているのは『幻想殺し』。どれほどの負荷がかかるかわからないが…
「『幻想殺し』ってわかります?」
『話を聞いておったのか? 脳への負荷はお主持ちと言ったじゃろ。それを使えばお主の脳への負荷は相当大きくなるぞ?』
「この後起こることを考えれば、持っていた方がいいんです」
『うう~む… わかったわい。与えてやるが、軽々しく使うでないぞ? 本当に大事な部分でだけ使うことじゃ』
「ありがとうございます」
『では、いくぞ。あの者の望みを叶えたまえ~セイッ!』
 そんな呪文を唱えると雷のようなものが白に直撃するが痺れなどはない。
『ふう。これでお主には言葉遣いと女らしさ、そして一日一回限定の『幻想殺し』の能力が備わったはずじゃ』
 自身の手や腕を見るとかなり白くなっている。
「本当に神なんだ…」
『じゃあワシは帰ろうかの』
 踵を返す神に声をかける。
「ちょっと待ってください。なんでここまでしてくれるんですか?」
『それはの、お主をずっと見ておったからじゃ。お主は元の世界で不遇な人生を送っておったが、それを嘆くことも無く受け入れ、自分なりに頑張っておったの。それを見ていたワシはこの世界では幸せに送ってほしかったのじゃよ』
「ずっと見てた? なんで?」
『それは…』
「それは?」
『秘密じゃ』
 顔を紅くし神は顔を背けた。
『ワシはもう帰る。なにか最後に聞いておきたいことはあるか?』
「また会えますか?」
『ワシの名前を呼べば、来てやろう。気が向いたらじゃが』
「名前?」
『ああ、ワシの名前は■■■■■じゃ』
「■■■■■。わかりました」
『じゃあの』
「はい。また」
 ■■■■■は光に包まれ消えた。
「神か。ホントに居たんだ。それにしてもずっと見てたってなんで?」
 白は首を捻った。




 トンデモ展開で申し訳ない。あまり違和感ないようにしたつもりです。神の部分以外ですが。なにかあればご一報を。
 こいつを出してくれ的なこともくださればがんばります。
 

 原作も読んでますが『とある魔術の禁書目録Ⅱ』の美琴がかなり可愛いですね~。ツンデレがスゴイ!
 そして吹寄さん。乳揺れがキュンキュンします。今後も楽しみです。


 ではまた~


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