＜ウィキリークス＞米国は静観の姿勢　創設者逮捕

　【ワシントン古本陽荘】クローリー米国務次官補（広報担当）は７日の記者会見で、内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者、ジュリアン・アサンジ容疑者（３９）が英警察当局に逮捕されたことについて、「英国と（性犯罪容疑で国際指名手配した）スウェーデンとの間の話だ」と述べ、静観する姿勢を示した。

　ウィキリークス側が、捜査は米国政府などによる「陰謀」と主張していることから、関与を疑われるようなコメントは控えたとみられる。

　次官補は一方、「米国内法に基づく捜査は続いている。２５万点の秘密文書を政府内から外部に提供することは犯罪だ」と語り、改めてウィキリークスを批判した。

　秘密指定の政府文書を大量に暴露したことについては、司法省が刑事責任を追及できないか検討しており、アサンジ容疑者の身柄拘束を受け、捜査は加速するものとみられる。ただ、法律専門家の間では、米国外の第三者に対し秘密漏えいの罪を問う法的枠組みはないとの見方が多く、司法省内の検討も難航している模様だ。

　一方、アフガニスタンを訪問中のゲーツ国防長官は逮捕の一報の後、記者団に「まだ（逮捕について）聞いていないが、私にはいいニュースだ」と短くコメントした。

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