分散困難と再認識 首相の海兵隊抑止力発言

参院外交防衛委 政務官が真意説明

2010年5月14日 09時54分この記事をつぶやくこのエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録

 【東京】長島昭久防衛政務官は13日の参院外交防衛委員会で、鳩山由紀夫首相が海兵隊の抑止力を「学べば学ぶほど思いに至った」と発言した真意について「部隊運用の観点から地上部隊と航空部隊をどのくらい引き離せるか、いろんな意見を総合して考え、分散配備が難しいとあらためて認識した」と述べた。

 長島氏は「例えば(長崎県の)佐世保に揚陸艦があるから九州に持っていった方が近くなっていいという意見もあった」と指摘。

 しかし(1)通常戦力による抑止(2)核による拡大抑止(3)ミサイルディフェンス―の中で、海兵隊は「当面沖縄を中心として配備することが地域抑止で望ましい」とした。

 一方で10~20年後を考えた場合、「もしかしたら西太平洋に分散配備した方が有効という議論が既に米国で始まっている」と述べ、将来的なグアム、サイパン移転の可能性を示唆した。

 鳥島・久米島両射爆撃場の返還について、榛葉賀津也防衛副大臣は「米側から、返還は考えていないが何らかの改善が可能か検討したいとの回答を得ている」と述べ、返還は困難との認識を示した。

 沖縄の負担軽減策に関して北沢俊美防衛相は「外来機訓練などは全国に知られていない。飛行機の数が30%、40%減ったと(県民に)認識されるような形での軽減策が国民に分かりやすい」と答弁。普天間飛行場移設をめぐる「5月末決着」ができなかった場合でも「(首相が)辞める辞めないに直結する話ではない」と述べた。

 佐藤正久氏(自民)、山本一太氏(同)に答えた。

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