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辛酸なめ子さん、海老蔵の会見「かわし上手」

2010.12.8 08:33
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 先月25日に男に殴られ顔に重傷を負った歌舞伎俳優、市川海老蔵(33)が7日、東京都内の病院を退院し、グランドプリンスホテル高輪で記者会見を開いた。加害者グループから指摘されている自身の暴力について「一切ございません」と否定。さらに同グループとは「その日に初めて会った」と説明し、1時間34分にわたって被害者の立場を強調した。一方、同席した松竹の迫本淳一社長(57)は海老蔵の今後について「期限を定めず見合わせる」と無期限謹慎を発表した。

コラムニスト・辛酸なめ子さん

「海老蔵さんの事件のニュースはヒートアップしすぎていた。たくさんの美女と付き合ったり、傲慢(ごうまん)な印象を与える物言いをしたりしてきたことが、男の嫉妬をかき立て、それがバッシングの要因になったのだと思う。もっとうまくやれるはずなのに、不用意に不遜な発言をするのは正直すぎるからだろう。記者会見では普段のやりとりと違い、丁寧語を使った「かわし上手」といった印象だった。とても純粋な人なのだろうから、今後はもっと世渡り術を身に付けてほしい。」

演劇評論家・矢野誠一さん

「無期限の出演見合わせは当然だ。しかし役者としての市川海老蔵さんには、奔放さや危うさをはらむところに魅力があり、それが許される唯一の人だった。その魅力が失われ、つまらない役者になってしまうとすれば残念だ。世間から許されるぎりぎりの一線を今回は踏み外したが、本当にいい役者は健全な社会生活を送ることと芸を両立させるもの。今後、大きく飛躍して復活してほしい。」

伝統河内音頭の継承者河内家菊水丸さん

「歌舞伎という伝統文化の世界を背負って立つ看板役者が、訳の分からない出来事に巻き込まれてはならない。各地に血税でできた国立劇場があるのは日本の様式美を残していこうという世論が背景にあるからだ。過激な人が群れ集う場所に行くこと自体がどうかと思うし、「これはいかん」と感じたらその場からきれいに姿を消すのも芸の一つだ。事件から被害届が出るまでに数日あった時点で「裏に何かあるな」と感じたが、記者会見での釈明を受けても疑問は晴れなかった。」


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