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立法解決に向けて、4月21日、10周年記念院内集会 [元「慰安婦」問題]

4月21日、立法解決 10周年記念院内集会

「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」提出10周年記念集会
4月21日、15:00~、参議院議員会館 第二会議室

 技術的な問題で掲載が遅れてしまったが、4月21日に行われた「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」提出10周年記念集会の報告を載せます。

1)立法解決には何が必要か?
 「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」提出して10年が経過した。法案成立に向けて再度決意を新たに、法案成立をめざし記念集会を開催した。
 民主党連立政権へ政権交替した今日の条件のなかで、どのように法案を成立していくか議論し、決意を新たにした。
 政権をおもに担当している民主党内の慰安婦問題に対する見解は、各議員によってまちまちであり、法案成立に向けた党全体としての理解、賛同が得られていない状況である。政権をとる前は様々な要求や考えが併存して存在しえたが、実際に政権をとった後、具体的に政策を実行していくには、民主党と議員に対して慰安婦問題の立法解決のためには、さらに次の段階の意思一致が必要である「現状」が誰の目にも明らかになった。たしかに、このままでは法案は成立しない。このような状況に対し、提案議員を中心に再度結束し法案成立のため努力することを集会で確認した。

2)参加者が新たに決意
 韓国からの被害者カン・インチュルさん、本岡昭次・元参院副議長、「戦後補償を考える議員連盟」会長:岡崎トミ子参院議員をはじめ国会議員ら15名と市民団体が参加し、韓国国会議員の会(4名)からはメッセージが届いた。

本岡昭次・元参院副議長: 
100421 本岡昭次 もと参議院議員 ○ ブログ用.JPG
<本岡昭次・元参議院副議長>
 「…促進法案」、提出して10周年である。私たちはいまだ解決していない。政権交替してもなかなか進まない。わたしも79歳になって身体の調子も良くはないが、昨年9月亡くなられた土屋弁護士の遺志を引き継いでがんばっていきたい。
 問題解決には、二つの重要なことがある。
 一つは、戦後補償問題解決に当たっては必要なのは国の方針、すなわち講和条約によって国の責任は終わったとする「公式見解」を変えさせることだ。民主党政権になって、変えるのか、変えないのか、が問われている。責任がないとする従来の政府見解がある限り、法制局は決して法案さえつくりはしない。
 二つは、国連主義をとるのかどうか。国連人権委員会は「決して過去の問題ではない、現在の女性人権の侵害、冒涜である」と指摘している。現代の紛争においてもなお女性の人権侵害が起きている。外務省官僚の答弁は「国連の勧告には法的拘束力はありません」だった。確かに国連勧告には法的拘束力はない。しかし、進んで従う政府になろう。
 民主党政権は、「人権尊重」に舵を切り、国連主義を守っていくと世界にアピールするいい機会だ。
 22の市議会で決議採択が行われた。市民が自主的にあげたものだ。決して政党や官僚が主導したわけではない。この民意を受けて国会のなかで軸になって動く人が重要だ。岡崎トミ子さん、円よりこさんをしっかり支えてがんばっていただきたい。

3)証言:カン・インチュルさん韓国・元被害者(通訳:村山一兵さん)
 みなさんが問題解決のために集まっていただいて大変ありがたく思います。
 戦争の時、牡丹江の炭鉱の慰安所にいました。解放直前に腸チフスになりました。当時、病人はトラックで運ばれて捨てられたのです。わたしもまだ生きていましたが、捨てられるためトラックの荷台に積まれました。ちょうどその時、抗日軍が来て助かったのです。彼らはわたしたちをおぶって逃げてくれたのです。日本人の慰安婦もいました。
100421 カイ・インチュルさん ○ブログ用.JPG
  <カン・インチュルさん>
 1945年解放を迎えたのち、当時中国に住んでいた私は故国に帰ろうとしましたが38線があるために、また朝鮮戦争で帰ることができず、やっと2000年になって帰ってきました。その時は両親も、たくさんいた兄弟姉妹も亡くなっていて、姉一人が迎えてくれました。
 000年12月の国際法廷に私も参加しました。その時、日本の軍人だった3人の証言が忘れられません。元兵士たちは、日本政府がなぜ慰安婦の存在を認めないのか、批判していました。身体がよくないなどという消息をと聞くにつけ、証言したあの人たちともまた会いたいと思います。
 中国で長く暮らしていた私がどうやって帰ってきたのか、不思議にお思いでしょう。慰安婦被害を受けた人は名乗りでて、という新聞記事を見つけたのです。それで瀋陽の韓国大使館に申し出ました。韓国大使館で丁寧に調査してくれ、やっと故郷に帰ることもできました。
 日本政府のこれまでの態度は本当によくありません。国際的な指摘や勧告があるのにそれに従っていません。
 この問題はぜひ解決していただきたい。これからの日本は、韓国や中国、アジアの人々と仲良くしていかなければならないのですから。
 みなさんの前で話をするのはなかなか苦しいことです。涙が今でもあふれてきます。でも、法案成立に向けて奮闘されているみなさんの話を聞くと、大変うれしくなります。
 鳩山総理になった時、これで解決するのでは、と大変期待し、ずうっとTVを見ていました。しかしなかなか解決に至りません。
 日本政府はこれまで謝罪や賠償をしていません。他方で竹島問題なども聞くにつけ不安になります。ふたたび戦争の火種になるのではないかと心配しています。そうなれば、先の戦争が起きた時、女や子供たちが私と同じような被害を受けるのです。法案の成立は現在と将来にわたる人権の保障です。平和の保障です。私は戦争に反対しています。戦争のもとになるような争いを聞くと不安になるのです。この気持ちをぜひ理解してください。
 今日これから韓国に帰りますが、ほかのハルモニたちにどのように話したらいいのでしょうか。なかなか解決はしないことを伝えるのはつらいのです。ただ、日本の国会議員や市民の皆さんが努力されていることはぜひ伝えたいのです。民主党議員のみなさんが努力されているのはよくわかります。ぜひ法案を成立させて、日本とアジアの人たちと仲の良い関係をぜひつくっていただきたいと思うのです。
 この先ともにいい国と国の関係をつくっていくのだから仲良くしなければなりません。

(※ 集会の証言をまとめたが、遺漏や聞き間違いも含め文責はまとめた者にある。文責:吉)


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