農林水産省はコメなどの農産物の輸出拡大に向けて、中国側と日本の農産物が円滑に輸出できるよう食品の安全基準作りなどをめぐって協力を進めていくことが明らかになりました。
農林水産省は、8日から筒井副大臣が中国を訪れ、食料事業最大手の国営企業「中国農業発展集団」の会長と会談し、日本から中国への農産物の輸出拡大に向けた覚書を交わすことにしています。これまでの調整で、覚書には、中国側がコメを含む日本の農産物の輸入拡大に努めることに加え、中国での食品の安全基準作りに日本が必要な支援を行うことも盛り込まれることが明らかになりました。中国では、有害な化学物質に汚染された粉ミルクで乳幼児に健康被害が出る事件が起きたことなどで消費者の食の安全に対する関心が高まっていることから、今後の食品の表示制度や安全基準づくりに向けて日本の協力を求めているということです。農林水産省としても、中国の食品に関する基準に日本の制度を反映させることができれば、農産物の円滑な輸出につながるとして、今後の協力について中国側との協議を進めていくことにしています。