政府は7日、原則としてすべての武器と関連技術の輸出を禁じた武器輸出3原則の緩和について、新たな「防衛計画の大綱(防衛大綱)」への明記を見送る方針を決めた。 菅首相が連携強化を目指す社民党が明記に反対していることに配慮したものだ。緩和の明記に積極的だった北沢防衛相も譲歩する考えに傾いた。首相は7日、防衛相と首相官邸で会談し、明記を見送る方針を確認した。
政府は当面の代替案として、新大綱に〈1〉国内での防衛装備品の自前調達が、3原則で禁止されている共同開発・生産による調達より費用が2倍以上必要〈2〉現状では国内の防衛産業の技術維持や育成に支障――などの問題点を列挙する。将来的な緩和に余地を残すため、3原則緩和を「今後の課題」と位置付け、政府内で議論を継続する方針だ。(2010年12月8日00時11分  読売新聞)
*読売新聞 政治