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国際学力テスト:新聞読むほど高学力 世界共通

 低落傾向にあった日本の子供たちの読解力に改善の兆しが見えてきた。7日、世界同時発表された経済協力開発機構(OECD)の国際学力テスト「PISA」。調査からは、世界のどの地域でも、新聞を読んでいる生徒ほど学力が高いという結果が明らかになった。

 新聞やマンガなどをどの程度読むか、「週に数回」「月に数回」「月に1回ぐらい」「年に2~3回」「全くか、ほとんどない」の五つの選択肢を挙げて聞き、「月に数回」以上の回答を「読む」、「月に1回ぐらい」以下を「読まない」に分類した。

 新聞を読む日本の生徒は57.6%で、OECD26カ国平均(59.4%)よりもやや少ない程度だった。読解力トップの中国・上海は71.1%が新聞を読んでいた。他方、マンガを読む日本の生徒は72.4%と、OECD平均の24.3%を大きく上回った。

 学力との関連性を調べたところ、新聞を読む日本の生徒の読解力の平均得点は531点で、読まない生徒(506点)よりも高かった。この傾向は上海を含む他の上位国やOECD平均でも同様だった。一方、マンガを読む日本の生徒の平均点は522点で、読まない生徒(516点)との差は新聞ほど大きくなかった。世界的に見ても、マンガを読むか読まないかと、学力との間には明白な関連性が見られなかった。

 現実には、世界的に新聞離れが進んでいる。00年のPISA結果と比較すると、新聞を読んでいる日本の生徒は12.3ポイント減少。読解力2位の韓国でも24.6ポイント減っており、OECD平均では5ポイントのマイナスだった。【井上俊樹、遠藤拓】

毎日新聞 2010年12月7日 20時54分

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